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< anond:20250623115453 |3万得した >

2025-06-23

室内でコメ育てる!というスタートアップリリースへの反応、好評一色だったら怖いなーと思ったらそれほどじゃなく冷静なトーンの意見もちらほらちゃんとあって、少しほっとした。

奇跡マイタケ一年中出荷できますとか、温泉メロン育ててますとか、空からイチゴが降りてくる空中農園ですとか、屋内でレタス機械が収穫しますとか、ビニールハウス竜巻で飛ばされて大変ですとか、時おり話題になるそれら露地栽培(土に植えるごく普通農業)ではない農業全般は、(農業)ギョーカイではざっくりと施設園芸と言われているのだが、このところ、この業界はなかなかしんどいことになっている。

その理由は三つ。

一つは農業用の建屋を建てるための建築費が高騰していること。

二つ目エネルギー価格が下がらない、高騰期は超えたとはいえ肥料価格が下がらない、そして物流コストが上がったこと。

三つ目は人手不足

この三つの問題は、施設園芸だけの話ではなくほとんどすべての産業に起きていることだけど、このコメ騒動でお分かりの通り、農産品消費者圧力が強すぎて販売価格が低く抑えられがちな商品なので、ほんの少しのコストアップにもすぐに農業経営には悪影響が出る。

エネルギー費で言えば暖房費に加えて夏の熱対策必要になってきて更に追加の投資必要になったり。巨大な扇風機みたいなものを導入しようかと悩む農家さんもいたりする。冬はしっかり寒くなり暖房施設は不可欠なので本当に困った話だ。

肥料で言えばウクライナ戦争と円高で急騰した肥料代は去年に一応落ち着いたが昨今の物価あるあるでそのまま高止まりしている。実は尿素窒素は全世界で奪い合いだし日本はかなりを輸入に頼っている。例のリリースでは書いていないが、米を通常よりも短い期間で収穫できるからには肥料もそれなりに必要になるんじゃないかという気がするが…丈の短い稲だから肥料量減らせるのか、どうだろうね分からない。

更に物流コスト。これは過去の慣習から多くが荷主(出荷側)が負担するケースが多くやはりJA農家側には負担増。

人手不足もまぁ日本中がそうなので聞き飽きた話だが、実は施設園芸はけっこう機械化が進んでいる農業分野だ。それでも人手が足りないのは収穫だけは人出が必要になるからだ。

ここの自動化が進まないのは、我々消費者が「きれいな品物を」 「少量多品種のものを」より高く買いがちな癖を持っているから。出荷を自動化する機械はもちろん売ってるが、導入コスト価格が見合わない。消費者のそういう「より良いものをより安く買いたい癖」が自分自分の首を絞めている一例ではある。

まぁ、コメ場合野菜果物よりは断然出荷コストがかからないとは思うが…でも乾燥とかどうするんだろうな。室内で乾燥もさせるのならなおさら生産コストに響くよね…どうなんだろうこれもリリースには出てこないか不明

そして農業ハウス建築費。これはもう笑う感じになっている。増設新規参入の足がとにかく重くなっている。建築費は国内でも海外でも今より安くなるということはあり得ないという複数証言を聞いているので、まぁなかなか未来は厳しい。

ちなみに増田が農スタートアップで気になってる会社は無い。ほとんどが「おもしろアイデアレベル商業ベースで考えにくいものばかりなんだよね。個別に開発して気に入った農家が取り入れることも有るかもしれないが、「今より農の現状を良くするテクノロジー発明だ」とは思いにくものばかり。

Permalink |記事への反応(0) | 12:04

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