あまり良い話を聞かないツアマスだが、一応のプレイヤーとして思うところを書いてみる。
ざっくり言うと「誰向けのゲームとして見ても、足りてないものが多い」という話。
ちなみに筆者は2万ぐらいしか突っ込んでいないのでその程度の意見だと思って欲しい。
ツアマスの「太客」はこの層なのではないかと思う。カードを排出すればとりあえず全部集める人や無限回収する人は出てくるものだし。ライブパートをスキップするモードが初期搭載されていることからも、この層に気持ちよく課金してほしいという気持ちはうかがえる。
ただ、各ブランド信号機しかまだカードがないので、「担当が出るまで様子見しよう」という人が結構発生しているのではないかな、と思う。きょうび「担当が出るまで担当のいないガチャを回してゲームを買い支える」というのはなかなか奇特な部類に入るだろう。「継続的に課金しておけば担当にも出番がある」というのが幻想であるのはポプマスで証明されてしまったし、シンデレラの国にいるPは体験的に知っていることである。筆者もその一人だ。
お目当てさえいれば太くお金を落としてくれる層はいると思うので、ASぐらいは全員実装しては如何か。あと、女性がわりとこういうお金の使い方をするイメージ(偏見)なので、Mの層を厚くしてあげるのもいいのかもしれない。あと各ブランドからガチャの回る子とかおっぱいの大きい子とか入れてあげたらどうか。
あとは個人的な感想だが、100円を入れ続けていると正気に戻ってしまうので、電子決済に対応すればいいと思う。
そのほか、カード被りの旨味がない(本当に、ゲーム上はなにもない)ことも相まって、どんなレアでも被ると価値がなく、市場に出回りやすい構造になっている。そのためレアを求めて筐体から買い続けることの価値がどんどん薄くなっていく。副産物がなくて虚無になりやすいからだ。余った低レアは捨てられるかゲーセンの不要カード行きになり、自然、あまりプレイしてない層でも低レアは埋まりやすくなる。SSRやパラレルに関しても、自引きにこだわりがなければシングル買いするほうが多くの場合安上がりで済みそう。ゲーム自体がもっと人気なら市場も高騰して、ワンチャン売る目的でプレイする層も狙えそうなものだが……。
ツアーズレアとかにもパラレルを入れるとか、イベントやって上位限定でカード配布するとかしてあげたらいいんじゃないかな。しらんけど。
この場合だとライバルは各種ソシャゲとなるが、正直言って勝負になっていない。曲数もMVのクオリティもソシャゲのほうが上手な上に、ソシャゲは基本タダなので、あえてツアマスをプレイする理由があまりない。フォローしておくと、ツアマスのMVのクオリティが低いわけではなくて、一応の水準には達していると思う。ただソシャゲたちのクオリティが高すぎて見劣りするだけである。でも曲数は比較どうこう抜きで少ない。7曲て。sideMの子が参加できる曲だけだと3曲だぞ。
ツアマスの強みは越境でアイドルを踊らせられることで、これはどのソシャゲにもできないことの一つになる。スターリットでもやらなかったSideMを参加させられるのは、このせいでいろんなものが犠牲になってる感もなくはないが、きちんと評価すべきポイントと思う。
ただ正直、「顧客は口で言うほどには越境を望んでいない」というのが真実なのではないか、と思う部分もある。多くのPにとってやりたいことは越境ではなく、「俺の考えた最強ユニットを組みたい」で、そうなると大事なのは組み合わせの多さで、とにかくアイドルを追加せよという話になってきそう。この方針なら学マスも早く仲間に入れてあげたい。
コミュも越境のものがあるけど、男女が関わると何事もハラスメントになってしまう上に恋愛はご法度となると、SideM入りの越境コミュは結構やりづらいんだろうなあと思ったりもする。ドラスタはとくに中高生と歳が離れているしなあ。
クリエイトライブは自分が使わないのでよくわからない。ライブのシェアして他人がその映像で音ゲープレイできる機能があるが、ほぼ死んでいるように思える。ライブ作ったあとポータルにいってシェアボタンを押さないと他人と共有できないという不便さだからなあ。ゲーム内にはいいねランキングしかなく、他人のライブにアクセスできる手段はSNS頼り。
SideMは現在アプリが存在しないので、その枠をツアマスが狙うことはできなくはないかもしれんが、平等に厳しすぎるSideMのPちゃんを相手にするのであれば、全員の登場を確約してユニット曲とソロ曲を実装しますぐらいないとダメだろう。5人ユニットがあるのでMVに最低限5人出せてほしい。
音ゲーとしてのライバルはKONAMIやSEGAの各種音ゲーだが、まず200円1曲という驚異的なコスパの悪さがネックで、正直この時点で勝負になっていない。温泉においてある旧型の太鼓の達人だって200円払えば2曲できる。独自のシステム、ツアマスの場合はスライダーになるが、それがコスパの悪さを押しのけて新しい体験を提供してくれるならば話は別だが、残念ながらそこまで楽しいギミックではない。むしろ判定がわからないしつかみ損ねたらミスだしミスったらその次も連鎖でミスることがほぼ確定するイライラ要素である。
さらに収録曲が7曲というのもがっかり要素で、「アイマスの曲が遊べるアケ音ゲー」というところまで絞ってもまだ太鼓に負けている。正直もうちょっとなんとかしてほしい。
おそらく5鍵になにかの影響を受けていて、譜面が真上から振ってくるように設定できたり、最良の判定が辛くてミスの判定が広かったりと、玄人向けの調整がされているように感じる。最近の音ゲーにありがちなオプションは備えており、音ゲー勢のほうを向いているような印象は受ける。
しかし、いわゆるテクニカルスコアがなく、最近のソシャゲのような、編成で変動するスコアしかない。そしてこのクリアランクがライブの成否に影響するのだが、一番上のMASTERレベルではこの判定がやたらと厳しい。手持ちカードを揃えないとライブのクリアすらままならないというバランスになっている。試していないが、多分カードなしでプレイするとフルコンしながらライブを失敗できる。1曲しかないので、ライブ失敗したからといって何かあるわけではないが、プレイ後のコミュでセンターのアイドルが落ち込んでいるのでプレイ体験は悪い。
結局、音ゲーに興味がある人に対してはテクニカル面でのフィードバックが薄く、カジュアル勢にとっては判定が辛くフルコンは取りづらいという、なんだかよくわからないバランスになってしまっている。せめてどっちかに振り切って欲しい。個人的にはカジュアル勢向けにもっと判定をゆるくしてあげればいいのではないかと思う。
音ゲーをよく知らない人が「硬派な本格音ゲー」というコンセプトだけで5鍵をロールモデルとし、要素を手当たり次第に取り入れたようなちぐはぐさを感じる。
スコアタのほうはよく知らないので立ち入るのは控えるが、ぶっ壊れが1枚あってそれゲーらしい。初弾でぶっ壊れ出して環境破壊するとこだけポプマスを真似しなくてもいい。あとFEVERゲージがどうとか発動回数がどうとかテキストに書いてあるがゲーム内に説明がない。それは説明してよう。
「TOURS」を名乗っているわけだし、結構頑張って地方にまで筐体をばらまいているので、巡礼ゲーにしてもいいと思うような気もするけどそういう施策は見えない。さすがに称号を作っただけで各都道府県の筐体を行脚を期待することはできないが、地方でライブやるときに、それと連動してその県の筐体にだけログボつけて、特別コミュがみられますよ、みたいなことをやってもいい気もするけどなあ。
あと、これはただの愚痴だが、ゲーム内にライブ会場が4つあるんだけど、すべて関東エリアにある。1個ぐらい別エリアにおいても良かったやろ。そういうとこやぞ。
だらだら書きすぎた。
ただ、決して出来の悪いゲームではないと信じている。カードの読み込みはスムーズだし、衣装はきちんと系で可愛いのから露出の高いのまで揃っているし、男どもに猫耳をつけられるし、機能導線もわかりやすい方だと思う。きちんと作ってあるゲームだ。これで完璧と思ってローンチしたわけじゃなくて、シンプルに開発リソースが足りないだけだとは思う。続けばいろいろ改善されると信じているので、なんとか頑張ってほしい。