なんとなく「孤独のグルメごっこでもしてみるか」って思い立ったんよ。
頭の中ではすでにBGM流れてる。
(さて…どこから攻めるか)
「あと麻婆豆腐」
「唐揚げも」
「えっと…それ全部注文するんですか?」って聞いてきた。
「そうですけど?」って普通に返した。
「…食べ切れますか?」
ここで一言。
「余計なお世話です」
しぶしぶオーダー通してくれた。
しばらくして料理が運ばれてきた。
(うわ…これだよ。こういうのがやりたかった)
「うん、パラパラ系。悪くない」
続いて餃子。
「ニンニク効いてるなー」
ってことで、ビール注文。
店員の顔がまた曇った。
(春巻き、サクッとして中がとろとろ)
子どもたちも手伝ってくれて、「これおいしい〜」って笑ってるの見て、なんか、泣けてきた。
食べ進めたけど、さすがに全部は無理だった。
だから持参したタッパーに詰め始めたんよ。
そしたらまた店員が来て、「すみません、それ…店内での飲食分は持ち帰らないでいただけますか?」って言ってきた。
「は?」
「こんだけ頼んで、食べ物大事にして、持ち帰るだけでダメとか意味わからん」
「衛生的に…」とかなんとか言ってきたけど、こっちはもう我慢できん。
「規則とか言われても、こっちはちゃんと金払ってるし、無駄にしたくないだけ」
結局そのまま詰めて帰った。
「ほんと心が狭いな」って呟きながら。
孤独のグルメごっこって、自由に食べて、自由に楽しむもんじゃないのかよ。
社会は弱男に厳しいからな