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2025-04-18

創作の中の「試作品」がどの型よりもすき

ふと思ったんだけど、創作の中で出てくる「試作品」って、完成形よりも好きなこと、結構あるんだよな。

特にわかりやすい例が、アイアンマン。あのスーツの「試作品」たる、マーク1とマーク2のことだ。

マーク1、これね。洞窟の中で、ろくな資材もない状況で、トニー・スタークが文字通り手作りしたやつ。無骨で、洗練さのかけらもなくて、ごっつくて、でもあの絶望的な状況を打ち破るための、まさに「魂」みたいな塊だ。泥臭くて、今にも壊れそうで、見るからに操縦大変そうで。でも、あの「何もないところからまれた」感、そしてあのスーツで敵を蹴散らしていく姿の、なんとエモーショナルなことか。後の洗練されまくったスマートスーツにはない、剥き出しのパワーと必死さが詰まってる。たまらない。

そしてマーク2。これはスターク邸に戻ってから、本格的に作り始めた初期のやつ。まだお馴染みの赤と金カラーリングじゃなくて、ピカピカのシルバー。これもまたいいんだ。マーク1の荒削りさはなくなって、だいぶスマートにはなったけど、どこかまだ実験機然としているというか。「さあ、ここからどう発展していくんだろう?」っていう、無限可能性を感じさせる佇まい。空を飛ぶテストとかしてる時なんかの、ちょっと不安定な感じもいい。完成形に至る前の、進化過程を見ているようで、ワクワクするんだ。

なんで試作品にこんなに惹かれるんだろう?

たぶん、完成されたものにはない「未完成ゆえの魅力」があるからだと思う。完璧じゃない。エラーも出るかもしれない。デザインも洗練されてない。でも、そこには作り手の試行錯誤とか、苦労の跡とか、そして「ここからもっとすごいものになるぞ」っていう可能性が詰まっている。

完成形って、もちろんかっこいいし、強いし、安定してるんだけど、どこか予定調和な感じもするんだよね。最初から「こうなること」が決まっていたかのような。でも試作品は違う。そこには「どうなるかわからない」っていうスリルと、それでも「やろうとしている」っていう強い意志が見える。

人間の「何かを作ろうとする」「試してみる」っていう、根源的なエネルギーが一番色濃く出ているのが試作品なんじゃないかな。失敗を恐れずに一歩目を踏み出した姿というか。

から創作で試作品が出てくると、なんか無条件に頑張れ!って応援したくなるし、その後の完成形との違いを見比べてニヤニヤしちゃうんだ。

マーク1もマーク2も、後の洗練されたアイアンマンに比べれば性能は劣るんだろうけど、物語の中での存在感とか、見る人に与える感動とかは、むしろあの初期型の方が強烈だったりする。

完成品もいいけど、試作品フェチ結構いるんじゃないかな、と密かに思っている今日この頃です。あの未完成さこそが、最高の魅力なんだよなあ。

Permalink |記事への反応(1) | 17:04

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