・最近の日銀の説明する基調的な物価上昇率は以前とその内容や性格が変化しているように思われる
・【物価の全変動】=【基調的な変動】+【攪乱的な変動】+【制度変更等による変動】
・ 「刈込平均値」は22年後半に、 「最頻値」も23年初めには2%を超えている
・にもかかわらず日銀は、現在でも「基調」はまだ2%に達していないとしている。そうした判断の背景には、 「基調的な物価上昇率」の考え方そのものの変化がある
・問われるべきは、従来一時的かつ狭い範囲にとどまっていた輸入インフレの影響が、今回はなぜ長期化し広範囲に及ぶこ とになったのか、ではないだろうか。
・今回のインフレの最重要の特徴は、こうした外生的< =一時的>という傾向が崩れ、外生的であるにもかかわらず持続的となっているところにあるように思われる。 ・物価上昇の要...
・では、今回のインフレは、輸入物価を起点としているにもかかわらず、なぜこのように長期化しているのだろうか。 ・輸入インフレ…①コロナ後の需要急回復②コロナによる供給側へ...
・30年ぶりと言われる賃金上昇が加わる。ただしそれは、 (日銀が想定していると思われる)低金利政策による景気や企業収益の改善に由来するというより、単純に人手不足によるもの...
・しかしながら、図表8の右端部分(二一年以降)をよく見ると、生鮮食品が大きく変動しながらも「生鮮食品を除く総合」を常に上回っていることがわかる。それは、指数そのものの...
・わが国では帰属家賃は品質調整がなされていない。名目家賃が変わらなければ、物価上昇率は当然低めに出る。 ・米国では家賃でも品質調整が実施されているため、その価格は一定の...
通常は一時的になるはずの輸入インフレの影響が長期化したのは流動性の罠から抜けたからじゃないの? 需要を増やして抜けるはずが供給が減ったせいで罠から抜けたからそれまで無効...