一方でレッドブル昇格ではローソンに敗れた角田裕毅は好調を維持している。
早くも二人を交代させるべきだ、との意見でパドックは染まりつつある。
時間(今の状況へ慣れること)だろうと答えている
が同時に
とも答えている。
開幕してまだ2戦も消化していない新人ドライバーがおおよそ言うことではない。
どんな新人でも開幕2戦では五里霧中の状態であるのは当たり前だ。
これは神童との呼び名も高いアントネッリすら、そう変わらない状況のはずだ。
チームとってはそういう新人をサポートし自信をつけさせるのも仕事の一つだ。
しかし、その新人ドライバーに対してすでに最後通告のようなものが発せられているんだとしたら、いささか異常が過ぎる。
そもそもキャリアの浅いドライバーをレッドブルに昇格させるという判断自体が間違っているのだ。
角田というオプションがあるのに、(おそらくは)政治的な理由で角田の起用を避け、ローソンという未知に賭けたのはレッドブル首脳の判断ではないか。
それをまるでドライバーを使い捨ての雑巾でもあるかのようにわずか2戦も立たぬ間に追い詰めるとはどういうことなのか。
一方で角田にとってはこれはラッキーな状況である、とは言わざるを得ない。
おそらくは今年レッドブルに角田が起用されていたとしても、ローソン同様にかなりの苦労をさせられていたことだろう。
ひょっとしたら「僕には時間がない」と言っていたのは角田の方だったかも知れない。
その状況を回避したうえで、序盤では成長した姿を見せつけてアピールしているのは来シーズンへのシートが不確定な角田にとってはプラスに働いたといえる。
また今後今年中のレッドブルへの昇格が果たされたとして、その際にマシンへの適応に苦労したとしても現在のローソンほどに批判的な状況とはならないだろう。
それにしてもチームメイトにこれほど苦労させるフェルスタッペン専用のマシンを開発するというのは、その方向性としてチームにとってプラスと言えるのだろうか?