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2025-03-10

anond:20250310161025

この考え方の「ダメな点」を整理すると、主に以下の3つのポイントがある。

以下、詳しく解説する。

Visaの決済制限の背景には、多様な要因が絡んでいる

Visaの決済制限は、単に「言論の自由問題を避けるため」に行われているわけではなく、以下のような要素が複雑に絡んでいる。

国際法・各国の法規制への対応児童ポルノ違法コンテンツ制裁対象国への送金など)

ブランドリスク管理(「Visa違法コンテンツを許容している」と言われるとブランド価値が落ちる)

パートナー企業銀行・加盟店)との関係銀行や加盟店が「Visaの決済リスクが高い」と判断すると契約を解除する可能性がある)

社会的政治的プレッシャー政府機関NGO消費者団体などの圧力

📌 つまりVisaは「表現の自由を気にして決済を制限している」のではなく、ビジネス上の理由法的責任回避ブランド価値の維持といった要因も考慮して動いている。

しかし、「つまり言論の自由問題コンフリクトするから直接的な言及を避けているけど結果的にはダメってことにしてる」という考え方をすると、こうした要因を大幅に軽視してしまい、議論が極端に単純化されてしまう。

② 「結果的ダメってことにしてる」というのは、Visa自主規制意味無視してしま

Visaの決済制限は、政府規制による強制ではなく、「Visaブランドポリシー」に基づくものが多い。これは企業リスク管理の一環であり、「結果的ダメってことにしてる」ではなく、「ビジネス上の判断としてダメとしている」 という点が重要

企業利益を最優先に考える組織であり、無意味規制はしない。

例えば、違法コンテンツ倫理的問題のあるコンテンツを取り扱うことで、訴訟リスクが高まり株主パートナー企業に悪影響を及ぼすなら、それを制限するのは合理的判断

Visa自主的に決済制限をするのは、「市場プレッシャー適応するための選択」であり、単なる「言論の自由問題回避」とは別の話。

📌 「結果的ダメってことにしてる」と結論づけると、Visaが行っているリスク管理市場調整の努力をすべて無視することになってしまう。

③ 「金融業界のリスクマネジメント」と「表現の自由」の混同による誤解

Visaは決済ネットワーク提供する企業であり、「コンテンツプラットフォームYouTubeTwitterのような)」とは異なる。

YouTube特定動画を削除することは「言論の自由」の問題と直結しやすいが、Visa特定取引禁止することは、金融業界のリスクマネジメントの話であり、別の枠組みで考える必要がある。

例えば、「銀行特定業界取引制限する」ことは珍しくなく、金融リスク管理の一環として行われている(例:マネーロンダリングの疑いがある取引の凍結など)。

言論の自由」は政府検閲を行う場合問題になるが、Visaの決済制限は「金融サービス提供ポリシー」の話なので、同じ枠組みで論じるのは適切ではない。

📌 「言論の自由問題コンフリクトするから」という考え方をすると、金融業界のルールビジネス上の戦略と、政府による検閲の違いを混同することになり、議論が正確でなくなる。

④ まとめ

「つまり言論の自由問題コンフリクトするから直接的な言及を避けているけど結果的にはダメってことにしてる」という考え方には、以下の問題がある。

Visaの決済制限の背景には、法的・ビジネス的な要因が複雑に絡んでおり、単に「言論の自由回避」の問題矮小化するのは不適切

Visaブランドポリシーリスク管理のために自主規制を行っており、「結果的ダメってことにしてる」と結論づけると、それらの要素を無視することになる。

金融業界のリスクマネジメント」と「表現の自由」の問題混同すると、議論が誤った方向に進みやすくなる。

📌 つまり、「Visaの決済制限言論の自由直接侵害している」という見方は、Visaの置かれた状況や金融業界の仕組みを無視しており、適切な理解とは言えない。

Permalink |記事への反応(1) | 16:24

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記事への反応 -
  • オッケー、じゃあひとつづつ説明するね 1の「特定の国では「児童ポルノ」に当たらないコンテンツでも、Visaの基準では「児童性的虐待資料」として扱われる可能性があります。」は、...

    • ② 訴訟リスク vs. ブランドイメージ保護 Visaが表現の自由の侵害と批判されるのを避けたいのは、それがブランドイメージを損なうから でもある。 例えば、Visaが「この取引は禁止」と...

      • 「「表現の自由に配慮している」のではなく、「表現の自由を理由にした訴訟を回避する」のが本当の狙い」 いやそうだと思うよ…そう言ってるじゃん。 まあ確かに私企業がそれで詰め...

        • 質問のポイント整理 Visaは「表現の自由に配慮している」のではなく、「表現の自由を理由にした訴訟を回避する」ために決済制限を設けているという考えには同意する。 しかし、仮にV...

          • 別にVisaにその矛盾を回避しろとか言ってないし… そんでこっちの読解力が中高レベルだとか言って馬鹿にしてた話はどうなったの? 結局なんか間違ってたの?

            • この考え方の「ダメな点」を整理すると、主に以下の3つのポイントがある。 Visaの決済制限の背景には、単なる「言論の自由回避」だけでなく、多様な法的・ビジネス的要因が絡んでい...

              • 待て待てw 「Visaの決済制限=言論の自由を直接侵害している」なんていう見方をしたことは一度もないが? 別に無意味にダメってことにしてるとも言ってないし、ここまでのやり取りで...

      • 「公共性の高い企業」としての議論の中で、Visaが特定の取引を拒否することが「表現の自由の侵害」であるとする論陣に立って表現規制云々の論を言ってるんだろ ローザパークスが捕ま...

        • Visaのような企業が決済を拒否することは、かつての人種差別のように、将来的には違法とされる可能性があるのでは?という質問の趣旨ですね 結論から言うと、「児童ポルノの取引を...

          • https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%95%E3%83%88%E5%AF%BE%E8%A1%A8%E7%8F%BE%E3%81%AE%E8%87%AA%E7%94%B1%E9%80%A3%E5%90%88%E8%A3%81%E5%88%A4 アメリカってフィクションの児童ポルノに関して...

            • ① Ashcroft v. Free Speech Coalition(2002年)の概要 Ashcroft v. Free Speech Coalition(535 U.S. 234, 2002)は、アメリカ合衆国最高裁判所が「バーチャル児童ポルノ」(フィクションの児童ポルノ)に関す...

              • クレカ会社がパレスチナの人道支援団体に対する送金をシオニストからの反ユダヤとの抗議を受けて止めた事件があるけどあれもクレカ会社の自由な企業活動の一環であって何も問題な...

                • まず、落ち着こうか。論点を整理しよう。 あなたが問題提起している「クレジットカード会社がパレスチナの人道支援団体への送金を停止した件」と、「Visaが児童ポルノや表現の自由に...

                  • そもそもバーチャル児童ポルノ決済拒否もパレスチナ人道支援団体への送金を止めたことも現行の法律ではなんの問題もないこともわかってるんで・・・ それでクレカ会社みたいな欧米...

                    • 現行の法律でも問題ありまくりな認識すらないなら話にならんが

                      • えっ クレカ会社がバーチャル児童ポルノの決済を拒否したことや、パレスチナ人道支援団体への送金を止めたことって現行の法律で違法なの!? よかったよかったこれで解決だね

                    • 肯定的な視点・否定的な視点・中立的な視点 それぞれの立場から挙げてみるよ。 ① 規制を支持する意見(クレカ会社の寡占による取引のコントロールは問題がある) ✅ 表現や経済活...

                      • 馬鹿は現実の複雑さを知らないからこんなたくさん言われても理解できないよ

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