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< anond:20250305212544 |anond:20250305212057 >

2025-03-05

トーって押井守映画ではなんであんなに純愛野郎になってるんだろう?

士郎正宗原作の改変ポイントで一番大きいのはバトーの設定だよな。

士郎正宗原作ではバトー少佐への恋愛感情ってなかったよな?

それがGHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊では当たり前のようにバトー少佐に恋していて、

イノセンスでは映画丸ごと一本使ってバトー少佐への純愛を描いている。

というかそもそもなんで純愛なんだ?

まあ片思いなら純愛でも仕方ないんだが、

イノセンスでは最後少佐

あなたネットと繋がってるときはいつも私がそばにいることを忘れないで

なんてことを言っている。

これはなかなかキツイ台詞だと思う。セックスさせる気もないくせして。

というかなんで純愛なんだろう?

あれか?

全身義体サイボーグセックスが出来ない。

という世界観で出来上がっているということか?

士郎正宗原作ではサイバー世界少佐は感度を最高に高めるプログラムドラッグのようなもの)を注入しながらセックスをして、その疑似体験を闇で高額で売りさばいたりしている。

しかし、イノセンス世界ではそのようなもの存在しないのかもしれない。

Ghostの器である義体人形しかないのかもしれない。

などと、勝手妄想を、イノセンスを見たあと考えたりしていた。

イノセンス面白い

20年も前の映画だが、

しろ20年寝かしたほうがより面白く感じられる映画だと思う。

これは見るほうが20年の歳月を経てすっかりオッサンになってしまたからだと思う。

若者オッサン純愛を見るよりも、オッサンオッサン純愛を見るほうがより感じるものは多いだろう。

映像が美しい映画だと思う。

CGを使った映画はその先進性ゆえに年月により劣化して陳腐さが際立つケースもあるがイノセンスに限ってそのような部分はない。

ただ但し書きしなければいけないのは、当時ですら、これはちょっとCGの使い方として陳腐じゃない?

と指摘された箇所が複数あるということだ。

例えば、ボートハウスの蔵書。同じ形の本がズラッと書棚に並んでいる姿に、CGで手抜きをしているという指摘が当時もあった。

しかし、これは明確に反論されている。

この本棚書籍は見せるための本なのだ、とかなんとか。

インテリアとしての本でありひとつ統一性を保たせるためにわざとこのような本棚になっているのを再現しているのだ。

みたいな理論だった反論だ。

おそらくは我々が抱く違和感のようなものはすべてそれは受け手側の無知ゆえに感じる違和感なのである

イノセンスはそういう映画だ。

それにしても久しぶりに見たイノセンス面白かった。

そして意外に忘れていない。

GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 に比べると随分と地味な印象がある作品から

すっかりと内容なんて忘れていると思っていたがしっかりと覚えている。

このへんは複雑なようでいてストーリーラインシンプルでわかりやす押井映画真骨頂なのかもしれない。

そして、これぞ押井映画真骨頂だと感じて、そして自らの行為に驚いたことがもう一つ。

映画を見ていて、寝てしまった。笑

いや、もちろん長くは寝てない。

時間にして2秒とか3秒とかだと思う。

でも、流石押井守の映画

イノセンス面白えええなあ、と思いながら見ているオッサンすら一瞬とは言え、眠くさせるというのは、これぞ押井守の映画真骨頂だな、と映画見ていて笑いそうになってしまった。

ちなみに眠りそうになったシーンは検死解剖のシーンとデジタルねぶた祭のシーン。

でもあれって押井守は狙ってやってるらしいね

ダレ場とか呼んで、自分が作る映画には必ずいれるらしい。

そうしないと映画にならない、という固い信念を持っているらしい。

と話がズレるけれど、これはAKIRAとか見たあとには、そうだよな!と実感を持ったりする。

AKIRAってもうこれは海外クリエイターに絶大な影響を与えた金字塔のようなアニメーションなんだけど、

全編ハイテンションでおおすげえええ、って思うシーンの連続なんだけど、見終わったあとになぜか?何も残らない不可思議映画なんだよな。

なんか、ああすごかったねえ、ああ疲れた、ってなんかジェットコースターを一回乗りおわったあとみたいな感覚しか残らない。

それは多分、あの映画にダレ場がないせいなんだろうな、全編ハイテンションのものすごい勢いで突っ切る映画故に、見終わったあとに爽快感疲労感だけが残って映画のものは残らない。

そういうことなんだろうな、とか映画を見終わったあとに考えながらチーズ牛丼を食べた。

Permalink |記事への反応(2) | 21:27

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