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2025-02-08

ファーストキス 1STKISS』を観てきた

坂元裕二脚本の中でも、『最高の離婚』や『大豆田とわ子と三人の元夫』が特に好きな自分にとっては、その両者が合わさったような会話劇を聞いているだけで幸せな2時間だった。

帰り道にアイスを買って一緒に食べながら帰る、一緒に朝ごはんを食べる、「行ってきます」「行ってらっしゃい」をいう、など、日常些細な出来事の愛おしさを感じた。

やはり、手紙が出てくる坂元裕二作品に外れなし。

一方で、これを言うのは野暮だと思うが、過去に戻って、現代の不幸な出来事回避するという『バタフライエフェクト』のようなSFパートは粗さが気になった。

現代では、松村北斗線路に落ちたベビーカーを救って電車に轢かれるのだが、それを回避するために、過去に戻った松たか子は色々試してみるが結果は変わらない。

であれば、ベビーカーが落ちた原因は母親が持ち手から手を離していたことと、人がぶつかってきたことなので、過去母親に「絶対ベビーカーの持ち手を離すな」と注意するか、ぶつかってきた人に「人にぶつかるな」と注意する方が早いのではないか

また、最終的には松村北斗自分運命を知りながら、松たか子と一緒に生きる人生を選ぶのだが、その日ベビーカーが落ちると分かっているのだから、落ちる前になんとかすることができたのではないか

上記2つはすぐ思いつきそうなことなのに、なぜそれをしないのかの説明が作中でなく、すごくモヤモヤしてしまった。

でも、SFパートの粗さに目を瞑れば、2時間ずっと小気味のいい会話が続き、くすっと笑えるものもあれば、じーんと心に沁みるものもあり、観てよかったと思える映画だった。

Permalink |記事への反応(0) | 10:17

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