Movatterモバイル変換


[0]ホーム

URL:


はてラボはてな匿名ダイアリー
ようこそ ゲスト さんログインユーザー登録
< はじめて生でセックス... |anond:20250126203716 >

2025-01-26

[ゲーム日記]1月26日

ご飯

朝:朝マクド。昼:サンドイッチシロノワール。夜:お蕎麦いなり寿司。間食:小魚ピーナッツラムネチータラ。

調子

むきゅーはややー。おしごとは、やすみ。

ポケットモンスター銀(あくポケモン旅)

アカネ、マツバを倒してジョウトは折り返し。

○潮谷験「スイッチ 悪意の実験

幸せ家族経営パン屋さんを破滅させるスイッチを1ヶ月間持ち続ける、という突拍子もないアルバイトに参加した大学生達6人。

スイッチを押そうが押さまいが130万円という高額な報酬が貰えることは変わらないため、押すはずが無かったのだが、誰かが押してしまう。

という導入のとても奇妙なシチュエーションフーダニットもの

ただ犯人特定ロジックシンプルでかつ、そこに至るまでの過程はあまり重要視されていない。

文量の多くは主人公小雪が昔所属していた本作独自宗教団体光意安寧教の教義解釈することにあてられており、非常に独特な読み味の作品になっていた。

平易な言葉遣いが徹底されているので理解できないことは無いのだが、とにかくこの教義に対する問答が長く、多様な側面で議論がなされていく。

易しく読みやすい内容で、所謂幻想文学パートもどこから幻想で何の暗喩なのかがわかりやすくなっており、煙に撒くようなことをしない誠実さを感じた。

とはいえ、その上でこの小説ミステリなのか、娯楽小説なのかを問うと、なかなかにエンタメしからぬお勉強感があったのは否めない。

ならば衒学的な啓蒙思想があるのかと思えば、そうでもなく、非常に普遍的に良いとされる価値観を当たり前に肯定する部分までで区切りがついている。

真理や悟りや神のような宗教的意味合いが強い言葉を使いながらも、現代社会のかなり現実的な悩みとそれに向き合う心構えを諭すような内容だ。

主人公小雪自身に根差し宗教観を見つめ直す中で、仏教徒として宗教感を相対化するお坊さん、徹底して冷笑主義を貫く科学者生活が豊かな日本人の贅沢な悩みだと切り捨てる留学生、一時の快楽だけを追い求め続け議論に参加すらしない酔っ払いなどの、対立する価値観登場人物等もまた魅力的に描かれていくのは非常に良き。

特に物語素面時間がかなり限られている酔っ払い香川霞さんの自由さは好ましく、一ミリ探偵役をしていないが、名探偵には向いていそうなキャラだった。

ただその上で、発想が地に足がついた丁寧なやりとりが多いからこそ、奇想をロジックで説き明かす本格ミステリらしさは薄かったとは思う。

ストーリー入り口である思考実験じみた特異な設定も、この独自宗教観を語る上でこれしか無かったのかは疑問が残り、組み上げるべきパズルピースの大きさが不均等でアンバランスさを感じた。

ただ、光意安寧教を巡る幾つもの議論が、丁寧にたっぷり文量をつかい平易な語彙で書かれているのはとても好印象だった。

衒学趣味披露したがるのは、ミステリ作家たちの万国共通性癖なので、それを理解できない読者を冷笑するのではなく誠実に言葉を紡いでくれて嬉しかった。

Permalink |記事への反応(0) | 20:40

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

記事への反応 -

記事への反応(ブックマークコメント)

全てのコメントを見る

人気エントリ

注目エントリ

ログインユーザー登録
ようこそ ゲスト さん
Copyright (C) 2001-2025 hatena. All Rights Reserved.

[8]ページ先頭

©2009-2025 Movatter.jp