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2025-01-20

20歳の頃の思い出

公務員試験浪人して高卒市役所正規職員になったんだが、ガキの頃から学校が苦手で(大きな音や、耳情報の処理が苦手でガヤガヤした所が疲れる)、なんの対策もとれないまま社会に適合できず成長してしまった。

後に知ったことだが、俺は当時から社交不安障害発症していた。俺が人と対峙する時に感じる動悸や緊張感、大勢を前にするとパニックになり喋れなくなるのは性格問題ではなく、普通に病名がついた。面接は緊張したし喋るのは苦手だが、最悪一回きりなので、ハキハキ喋れたのと、愛想は良いので面接ウケがよかった。

仕事が始まると毎日ひどい緊張感に襲われた、まず職場が色んな音がして頭が真っ白になった。あちこちから声が聞こえるし、着信音も聞こえるし、向かいの席に座ってる先輩の声も聞き取れないし、人の視線もあちこちから感じるし、脳が処理しきれず酷いストレスに見舞われた。

その状況で、仕事の口頭説明をされたり、市民から電話の問い合わせも何言ってるのか聞き取れず(これは俺の耳情報の処理が苦手な特性もある)、次第に職場に居るだけでストレスが大きく膨れ上がってきて、仕事に行くのさえ怖くなってきた。

自分でも異常な精神状態だと思い、家族相談してみるも「最初はみんなそんなもん」「そのうち慣れる」「周りに気を使いすぎなんじゃないか」と言われた。同期が生き生きしてるのを見ると、絶対そんなもんじゃないのはわかっていたので、家族が宛にならないことを悟り精神科の門をたたいた。

予約1か月待ちで、その間の地獄を耐え抜きながらようやく受診すると、社交不安障害の診断とロラゼパムの処方が下りた。

その頃にはもう文章が頭に入らなくなっていたのと、物忘れがひどく激しくなっていたのと、もう朝目覚めずに死にたいと思っていたのと、出来るならもう誰にも会わず一人で静かに暮らせるなら暮らしたい。と、脳機能精神状態も最悪な状態だった。

処方されたロラゼパムは、1日3回飲めるように出されたが、飲むと気持ち不安がなくなる気がする程度ではあったが劇的な効果はなかった。俺は職場に居る間とにかく不安で、電話も怖くて、職場の人に声かけられるのも不安で、何か職場作業するのも不安で、人と話すのも不安だったので、ロラゼパム依存し、事あるごとに飲んでいた。

ある日、業務知識として読んでおくように言われた、平易な文章で書かれたパンフレットを読んでも文章が頭に入らなかった時、俺はもう駄目なんだと思った。そして仕事を辞めた。

今はなるべく人付き合いの浅い民間企業で働いてるが、市役所に比べれば将来性はないが、当時に比べればストレスは激減したし、休みもとりやすいし、快適に過ごしてはいる。

あれからもう10年以上経つが、今からあの頃に戻れたとしても、俺はまた同じような症状が出る気がしてならない。何故ならいまだに耳から情報処理が苦手だし、対人ストレスを強く感じやすいからだ。

あの頃の自分が、あの職場でやっていけるようにするためのアドバイスが、未だに思いつかない。

もっと歳をとれば思いつくんだろうか。と、毎年思っている。

Permalink |記事への反応(0) | 09:47

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