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< ブクマカとかX民って... |anond:20250115123800 >

2025-01-15

中国年金資金ショートする時期を2035年予測

ここ数日、中国国内議論の的となっている話題といえば、またしても年金のことだ。私もいくつかの論考に目を通した。発端は、あるメディア2024年年金支給停止者数を試算したこと。なんと、その数は約3000万人にのぼるという。なぜ年金の話になるかといえば、多くの地域医療保険だけを個別に支払うことができるようになったからだ。

失職者やフリーランスの間では、医療費のために月数百元の保険料を払うことには耐えられても、月に数千元もの年金保険料まで払う余裕はないという声が多い。現下の経済状況では目の前の生活に手一杯で、将来の老後の備えどころではない、というわけだ。また、30年後にその支払った金額がどうなるか、あるいは本当に受け取れるのかという疑念も広がっている。

実際、2019年の時点で社科院(社会科学院)は年金基金2035年までに枯渇するとの試算を発表した。年金制度には南方高収入から北方低所得省に基金を移す「南金北調」という仕組みがある。2021年以前までは、東北三省への転送支払い額が公開されていたが、その後は数字が伏せられ、ただ「徴収額」としてのみ公開されるようになった。おそらく世論から批判を避けるためだろう。

また、年金制度のものが二重構造問題を抱えている。一つ目は収入面での二重構造だ。労働者が支払う保険料だけでは到底賄いきれず、実際には多額の財政補助に依存している。二つ目支給面での二重構造で、公務員一般労働者との間で支給額に大きな差がある。この二重構造は、全ての国民平等恩恵を与えることを阻んでいる。

経済好調だった頃、人々は物語の主役であるかのような気分で、「時代恩恵享受できる」と信じていた。しかし、ここ数年の経済停滞と共に、自らの生活が下降していく現実を突きつけられ、ようやく気づいたのだ――自分物語の主役ではなく、時代の片隅にいるNPC(ノンプレイヤーキャラクターなのだと。

社科院が2035年年金基金枯渇を予測した当時、年金支給額の増加率や人口高齢化は織り込まれていたが、誰も予測できなかったことがある。それは、パンデミックによる社会変動や、急増する失業率、そして経済成長の失速だ。一方で収入が急減し、他方では年金支給額が毎年増加している。先月発表された公告では、「今年も年金支給額を適度に引き上げる」とのこと。この加速は、年金基金の枯渇をさらに早めることになるだろう。

少し脱線するが、企業個人の支払い分で成り立つ年金基金制度は、2014年から規制見直しが始まった。企業が五大保険(年金医療失業労災、生育)を適正に支払っているか厳格に調査され、支払い漏れが防止されてきた。しかし、ここ数年でどれだけの企業倒産しただろうか。たとえば、ある統計によれば、2024年上半期に廃業営業許可証を返上した飲食業企業は100万社以上にのぼる。これは一つの業界に過ぎず、全業種を合わせたらいったいどれほどの数になるのか。

社会が正常に機能するためには、「幼い者には教育を」「働き盛りの者には働き口を」「老いた者には養老を」という基盤が欠かせない。現在中国においては養老問題危機兆しを見せている。

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