共感できる部分が多々あり、座右の書として挙げる人が多いのも納得の内容に感じる。
坂口安吾氏、岡本太郎氏、太宰治氏といった、無頼・自由・孤独の人たちの話に興味が湧くようだ。
人は一人で生まれて一人で死ぬ、独生独死独去独来とはよく言うが、「二人で居ても片想い」というのは思い至らず、興味深い視点だった。
相手への思いが両者間の均衡を保つことはほとんどなく、どちらかが一方的に思いを深めることになり、それは片想いに他ならない。
自分と同じだけの思いを返してくれるとは限らないし、死別することもあり得る。
だが、それこそが恋愛だと覚悟し、敢えて孤独を受け入れるのが、かえって人生の記憶に残る恋愛経験を育むことに繋がるのかもしれない。