そのネットワークシステムの分散化を目指すことが発表され、再びSNSの分散化へ注目が集まっている。
Twitteris funding a smallindependent team of up tofiveopen source architects, engineers, and designers to develop anopen and decentralized standard for social media. The goalis forTwitter to ultimately be aclient of this standard. 🧵— jack 🌍🌏🌎 (@jack)December 11, 2019
この発表は日本語圏でもテック系を中心とした様々なWebメディアが取り上げており、日本でも注目されている。
Twitterのこの発表は驚くべきことだ。何故なら誰でも参加できるオープンなAPIプロトコルを整備するということなので、これまで開発・運用されてきたWebコミュニケーションサービスによって結論付けられたものと逆行した動きだからだ。
この結論はテック系で持て囃されているチャット系WebサービスSlackの例を出すのが理解しやすい。
一時期チャット系サービスではXMPPというオープンなプロトコルを採用するのが一般的だった。これはYahoo!メッセンジャーでもGoogle Talk(現ハングアウト)でもMSNメッセンジャーでもFacebookメッセンジャーでも採用されているプロトコルだ。
しかし、Googleはハングアウトの展開と同時にXMPPのサポートを辞めることを発表しXMPPの流れが変わった。
XMPPを採用しているとすべての会話ログをユーザは得ることができる。会話ログというのはコミュニケーションの歴史であり、ある時は強力な証拠となり、それは貴重な資産であることは明らかだ。
だからこそSlackはXMPPのサポートを辞めた。Slackの有料プランにある検索機能が意味をなさなくなるからだ。ユーザは別にSlackへ課金せずともXMPPを介して手元へ全ての会話ログを保存し検索できた。
ビジネスとして見るならばGoogleやSlackの判断は理解が可能であるし、だからこそ何度となく資金難が騒がれているTwitterが会話ログへ自由にアクセス可能なAPIプロトコルを整備しようとすることに一部の有識者は驚きを隠せないのである。
ある有識者たちは言う
「会話ログのマネタイズよりも通信コストを抑えたほうがTwitterとしては低コストとなる試算が出たのではないか」
「分散化をするとして現在Twitterの収益の中心である広告配信システムはどうするのか」
「Twitterが握っているシェアを分散化するとは考えにくい。Twitterの言う分散化とはメッシュ型分散化ではなくTwitterをトップとするツリー型分散化なのではないか」
「Twitterは言論の管理に疲れ果て、各国の分散Twitterサーバ管理者へ言論の管理を任せるのではないか」
様々な憶測が流れ、更にはジャック・ドーシーはブロックチェーンにまで言及したため仮想通貨界隈の魑魅魍魎までもが反応してしまうという事態へ至っている。
SNS分散化において最も理解ある集団と言えば間違いなくActivityPubプロトコル界隈だろう。
より理解しやすい表現をするならば、こう言えば良い「Mastodon界隈」だと。
ここに来てドワンゴやpixivがマネタイズへ失敗し、Mastodonブームの際にインターネットユーザからTwitterとの違いがわからないと一蹴されたMastodon界隈が、Twitterの分散化方針の発表により最大の理解を示すというのは何ともドラマティックである。
正確にはMastodonがサーバ間通信へ利用しているプロトコルがActivityPubであり、ActivityPubを採用しているのはMastodonだけでなく他にも数多くの分散SNSが存在しており、ActivityPubを採用している分散SNSは相互に通信可能なので、Mastodonをも含んだActivityPub界隈はTwitterの分散化へ興味深く関心を寄せている。
それは「分散Twitterの登場を待つ」「既にあるActivityPubへ投資する」の二択である。
現在、日本語圏でSNSの主流になっているTwitterの分散化方針は示された。この方向性は数年後はわからないが数カ月で変わるような方針ではないだろう。
なぜ数カ月で変わらないのかと言えば、Twitterは既にバックエンド開発でBitTorrentを用いたP2P分散化による運用をしているからである。つまりTwitterにはもう既にある程度のネットワーク分散化のノウハウが存在するのだ。
分散化のノウハウがある中でTwitterはユーザが体験するサービスまでも含めて、わざわざ専門チームまで立ち上げつつ、分散化の方針を示したのだ。これは本気度が高くなかなか変わりようがない。
問題はTwitterがどのような分散化をするのか現状では一切わからないことである。
Mastodonのようにセルフで分散Twitterサーバを立ち上げられるのか、許可制の代理店方式か、単にAPIを利用できるのか、全くわからない。
しかも、先例であるActivityPubは主にITエンジニアリング界隈からの評価が既に定着しており、分散SNSの開発速度は現状で間違いなくActivityPubの方が速い。来年の仕事始め2020/1/6からActivityPubでSNS開発を始めようと言えば始められるくらいに速い。
IT業界、特にWeb界隈は移り変わりが速く、しかも先駆者が強い傾向があるのは明白だ。分散Twitterを待ってActivityPubがデファクトスタンダードへのし上がったときは目も当てられない。
しかし、ActivityPubがデファクトスタンダードになるかはわからない。シェアをどちらがより多く獲得するかは神のみぞ知るというところだ。
わかるのは2020年以降SNSの再編が始まるということだけだ。
SlackはSNSじゃないじゃん、いい加減な記事では。
SNSの定義ってメチャクチャ広いからSlackどころかEメールすら広義的なSNSに含まれるよ ChatやBBS、E-Mailのあとに成立した言葉がSNSだから含まれてしまうんだ
そうなんだ、広義のSNSを前提に記事を書いてるとしてtwitterとslackを比較するのはナンセンスだと思うけどね。
slack は立派なSNSだよ。 運用がクローズドで、誰でもどれでも観られるわけじゃないのがツイッターとは異なるだけ。
異なる点があまりに違うんだが。だから比較はナンセンス。
通信プロトコルの話なんだから別にナンセンスじゃなくね? Slackが採用してたXMPPとか電子メール通信プロトコルをチャットに応用したものだぞ ジャックドーシーがSMTPって言ってるけど...
いや投資の話だから。
投資の話なら比較されてるのSlackじゃなくてマストドンじゃね?
Twitterが分散化するとどんな影響が出るんだ?
MastodonというかActivityPub的なメッシュ型分散化をすると、ユーザは参加する分散Twitterサーバを選択できるようになる 分散Twitterサーバの品質はまちまちで、企業による高品質で落ちにくい...
急にアベガーと言い出すところ、なろう小説で急に作者が民族差別主義を駄々漏れにしてしまう感があって好き。
わかりやすいと思ってw 実はここからもっと先を想像してほしかったのだけれど、言論対立が発生すると分散Twitterサーバ同士のドメインブロックなどが発生する可能性もあるのよね つ...
元増田の記事にはそんなことは書いてない。
ActivityPubがそうだからだよ もしActivityPubのような分散方式を選んだらそうなる 実際にActivityPubでは既に起きていること(通称Gab問題) もちろんActivityPubのような分散方式を選ばなければそ...
そうだね、どちらになるかは神のみぞ知るって元増田に書いてある。
TwitterはTwitterのまま使えるの?
わかるのは2020年以降SNSの再編が始まるということだけだ。 ↑力強すぎだろ。