それは、私が少し太った時に「お前はデブで肥満児だ、恥ずかしい奴だ、心臓発作で死ぬんだ」と親に言われ続けたからだ。今思えば、全くそんなことなかった。痩せた後も、ずっと自分はデブだという思い込みが抜けなかった。醜く恥ずかしい存在だと思っていた。
母からの可愛くないというメッセージも強力だった。近所のあの子と比べて可愛くない、足が太い、額の形が悪い、肌が、耳が、鼻が、口が、歯が、髪が、尻が、へそが…よくぞここまで否定できたなと言うくらい、パーツというパーツが醜いと言われた。特徴を全て否定的に表現していた、ともいう。
私は親に「バカ(私の名前)」と呼ばれていた。頭にきたが、もちろん我慢した。
私の様々な欲求はバカげていると言われてきた。
褒められることはなく、失敗した時だけ指摘された。
中学の時、親に自分の長所と短所を聞いてこいという宿題があった。母に、お前に短所はあっても長所なんてないと言われた。自分もそう思ってたのでなんとも思わなかったが、友達が「短所は長所でもあるって親に言われた」「うちも同じ事言われた」という会話をしており、何て素晴らしい親なんだろうと、余りの違いに惨めになった。
よく分からない事だが、私は母親にチェックされるのが嫌だった。
思春期に胸が大きくなり始めて、胸が痛くなった。それを胸を見せながら相談していた時、2歳上の兄を呼び寄せ、お前は痛くなることがあるかと聞いた。私は恥ずかしかった。わざわざ呼ぶ、デリカシーがないことがいやだった。
父や兄の前で、私の生理が、ナプキンが、ブラジャーが、パンツがという話を母はわざわざした。パンツにおりものが付いていて汚いと、父と兄がいるリビングで言われたこともあった。そういう事を実に愉快そうに言うのが、たまらなく嫌だった。私が恥じていることを知っていて辱めたいのだ。
お風呂に入ってる事を知ってるのに、脱衣所に入ってくる父や母が嫌だった。下着や服を風呂場に持ち込んだ。体を触ってくる母も嫌だった。ブラジャーがきつくなったから、サイズをあげてほしいと言うと自分で買えと怒る母も嫌だった。
ずっと私は我慢した。怒りは我慢するものだった。
共感した.自分も,(まわりと比べたら)早い段階でPCやネットというものに触れたことがきっかけで,そこから広がる世界こそが周囲との差別化要因だと思い込んで今ここに至っているようなふしがあるから.
ネットの向こう側にはとにかく情報があふれていて,分相応な情報だけ丁寧に渡してくれたりなんてしない.そこが,とても手強いところだと思う.現実社会の場合,頻繁に接する人々というのは,接するようになる過程でそれなりにバックグラウンドの共通化が行われるので,ある意味,分相応な情報しか入ってこない.そして,その分相応な相手(と言うとなんだか失礼な気もするけど)が,ある日突然,雲上人になってしまうなんてことも基本的には起こらない.昨日まで英単語を知らなかった人が,今日いきなりネイティブレベルになってることなんて,ない.そういう変化には必ず,時間という生々しい,リアルなリソースの消費が伴っている.
要するに現実社会では,日常的にフェーズの全く異なる情報発信に触れ続けることはあまり無いんじゃないかな,と思うわけです.そういう場もたまにはあるけど,それは日常に対する単発的な刺激として用意されるものであって,日常的にはやっぱり身の丈にあった範囲で暮らしていて,(できる人は)健全な程度の切磋琢磨をしている.
ところが,ネットの世界には分不相応な情報がありふれていて,色々なスキルを既に持っている人たちの情報が容赦なく飛び込んでくる.相手は億単位の頭脳を抱える集合知なのに,日常的にその勇姿に触れ続けていると,それが持つスケールやスピード感に対してだんだん感覚が麻痺してしまう.そうなると,自分の前に現れてくるものに対して,妄想としての自分はどんどんそれらを取り込んでいって「まともに」成長していくことになってしまうし,現実としての自分は時間ばかりが経ってしまって,それらの義務がぎっしりつまった袋をずるずる引きずりながら重い足取りで歩き続けることになる.
・・・のかなぁ.
母親の家庭には問題があったようだ。母は姉妹の姉だった。私にとって叔母の妹は、容姿が母より整っていて美人だった。母は私に、父親(祖父)が妹(叔母)ばかり可愛がり、習い事をなんでもやらせていたのに自分は何もさせてもらえなかったと言っていた。
父親(祖父)は酒癖が悪く、飲むと暴れて殴っていたようだ。その度に外に逃げ出さなくてはならず、本当に父親が嫌いだったと、何度か聞いた。
叔母は統合失調症にかかった。祖母もその気があり、子供の頃良く、私の悪口を言っているだとか、物を盗んでいくだとか話していて全部信じていたがあれは被害妄想だったんだ。母はそこまで酷くないと思う。でも正直分からない。
母と祖母は親子なのに仲が悪く、10年近くは話していない。