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< 秩序は一つ |取るに足らない増田プ... >

2007-12-14

それは私が10歳の夏のことだった。

私は水鉄砲が欲しかった。

手でしゃかしゃかやって、撃つやつだ。

友達が持ってた。

それでいつもいつも私を撃つのだ。

私はかろうじて持っていた普通の水鉄砲で応戦するが、

どうにもこうにも、射程距離が違いすぎる。

こっちはどう頑張っても2、3メートル限界だというのに

相手は余裕で10メートルは飛んでくる。

結局、玉砕覚悟で突っ込んではびしょ濡れになりながら

相手に逃げられるというパターンを繰り返していた。

ある日、私は近所のおもちゃ屋へと出向いた。

あった。

棚においてあった大きな水鉄砲

射程距離は30メートルと書いてある。

値段は、、、3000円。

高い。だけど欲しい。

私はさっそく父親にねだってみることにした。

怒ったり、すねたり、駄々をこねたり。

ありとあらゆる手段で父親と交渉するが

いつも「そんなもんいらん!」の一言で却下された。

仕方がないので私は幼稚園で使っていた注射タイプの水鉄砲を取り出した。

これは一度に大量の水を遠くまで飛ばすことができるが、

すぐに水が無くなるのが弱点だ。

しかも、発射には大きな力を必要とし、当時の私には力が足りなかった。

発射しようとふんばってる隙に、相手からの集中砲火を浴びてしまうこととなった。

だが私は今、当時よりは格段に大きくなった。

相手はブランド物に身を包み、今でも私の前に現れる。

次こそが奴の最後だ。

今、私の手には水が入ったバケツがある。

しかも今は冬だ。

さあ、もっと近付いてこい。

もっとだ。

Permalink |記事への反応(0) | 22:25

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