大阪の日常に戻ると、父が居なくなったことを感じ始めました。
今まで父のことを考えていた頭の中のある部分が空になったのでしょう。
普通は心に穴が開いた…と言うのでしょうね。
台風が日本を縦断した12、13日、日曜と月曜が連休だったので、私たちは12日にうどん県に着いた足で、まず父の病院へ行きました。
父がそこに入院したのは先月の16日でしたから、私たちには二度目でした。
何十年ぶりに降り立つ駅から病院までの道も始めて歩いた訳で、次に来るときはもっと近道もあるかもね…などと言いながら歩いたのですが、次の機会がなくなるとは、その時は思いもよらぬことでした。
ナースセンターに声をかけて父の病室に行くと、お昼ご飯のあとで父は眠っていました。
看護師さんが父に「娘さんが来てるよ」と声をかけた時だけ、父は目をあけて口の中でもごもご喋りました。
看護師さんは「いつも、ありがとうって言ってくれるんですよ」と言ってくださいました。
同室の他の患者さんは喋れそうにはない人ばかりでしたから。
父の声を聞いたのはそれが最後で、その後は何回か少し目を開け私を見たりしましたが、わかっているふうもなく、すぐに目を閉じました。
しばらく居て病院を後にしました。
その夜は母と私たちとでいつものように夕飯を食べて早めに布団に入りました。
そして翌日のまだ暗い明け方、階下で誰かと電話で喋っている母の大きな声で目が覚めました。
すぐにぴんときた私が階段を降りかけると、階段の下で母が
「お父さんが…」と言ったので、部屋に戻りオットを起こしました。
ぼんやりした頭で、これがずっと想像していた「いつ何が起きても」の瞬間かと思いました。
人生で始めての経験でした。
まだ台風が近づく前の穏やかな夜明けでした。
今日と明日は通常通り営業いたします。
よろしくお願いします。