私はイギリスで働くようになってから、サボる事は当然の権利だと言わんばかりの正々堂々たる行動を取る人々を見てきた。
今の職場にいる10代のアルバイトらのレベルは、イギリス職場で見てきた中の最高峰とも言える質の悪さである。

かねてから分かってはいたが、このバイトらの中の２人がスタッフ用トイレで電子タバコを吸っている。
15-20分に一度トイレに入り、20分出てこない。
携帯をしながら電子タバコをやっているはず。
知恵があれば嘘でも水を流してから出るが、実に静寂に中で過ごして出てくる。
臭いは独特で、果実のベリー系の臭いを放ちながらもスモーキーな強さを残す。
タバコを吸わない私やスタッフでも、覚えてしまえば分かる。

電子タバコをトイレで吸っている事実は知っていても、ビデオがないから証拠が取れずに1年以上が経過。
業者に問い合わせ、電子タバコでも煙探知機が反応できるようにならないかと聞いたが、電子タバコを察知するまでのセンサーがうちのスタッフ用トイレには付けられないとの答えで無理だった。

うちの職場は人を関知するセンサーで照明が付いたり消えたりするのであるが、私は基本裏方におり、在庫室のパソコンでメールや何やらを確認したり、書類を作ったりする。
気がつけば15-20分ジーっと画面を見たりしていると、突然真っ暗になることが頻繁にある。
だから、たまに両手を天井に向かって振るか、椅子で一回転したりして私の存在をセンサーに示す必要がある。
そのセンサーは抜群に機能し、トイレのセンサーは微妙。
そんなわけで、どうやったら証拠が取れるのか…と困って数ヶ月が経過した。

で、先日の日曜日…どういうわけかトイレのセンサーが発動。
けたたましい音が流れ始め、トイレから慌てて出てきたのがやはり確信犯の17歳女子。
電子タバコは認めなかったが、スタッフ用トイレがある裏方の防犯カメラを見ると、トイレに入る前にロッカーから何かを取り出しポケットに入れてからトイレに入るのだけは確認できた。

とは言え、生理でしたと言われぬよう、この17歳がこの半年の間にトイレに入る度にロッカーを開けて何かを取り出しポケットに入れてからトイレに入るのだけは100本以上の録画を集めた。
毎週、生理なはずはない。
これから証拠映像と共に解雇に向けつめていく予定であるが、人権があるからクビにするにはかなりの時間が必要。

まあしかし、業者もわからないセンサーが発動したのは発見である。