自身との対話が基礎訓練!
基礎レッスンって同じ動作の繰り返し、ゆっくりで派手なテクニックや動きは一切しません。 地味だし、ずっと意識を集中して居なければならないから凄く疲れるし、いつまで経ってもテクニックの練習はしないし、『こんなので踊れる様になるの?』なんて云う批判をダンサーや指導者の人達でも口にします。
でも海外の公立バレエ学校の生徒達は特に『立つだけの練習』とか『プリエとタンデュの練習しかしないレッスンがある』なんて聞きますよね。 バレrinaさんのブログを読めば、それが嘘ではない事がよく分かります。
基礎練習しかしていないのにある日突然テクニックが出来る様になるのですから多くの人が不思議に思うのも当然です。
さて『基礎練習とは何か?』についてを考えていたら、それは『身体作りの為』なのではないかと思い至りました。
普通の人の身体からバレリーナの身体へと作り変える為に必須の訓練が基礎訓練だと考えると基礎が身に付いているダンサーの身体は美しく踊りも洗練されているのに対し、そうでないダンサーの身体が美しくなく、踊りも力に頼り切っている場合が多いのは納得出来ます。
基礎訓練はいわば芋虫が美しい蝶になって羽ばたく為に一度蛹になって身体を作り変えるのと似ていると思います。
ですから踊る為と云うより身体が美しくなる為の訓練と思った方が基礎訓練にやり甲斐を見出せるのではないでしょうか? 基礎が身についた時に本当のバレリーナの身体になっていて副次的にテクニックも身に付くのです。
テクニックもその時の自分の基礎レベルに合った物ならば美しく踊る事が出来ますが、身の丈に合わないテクニックは身体の制御が出来ません。 それを力で抑え込もうとするから余計な筋肉が鍛えられて体型が崩れてしまうのです。
逆に考えると基礎が身に付いているとは自分の状態を客観的に把握して次に何をすべきかを知っていると云う事なのでは無いでしょうか?
そう考えると確りと自分の身体を把握して動いている様な聡明な素人であれば、何も考えずに動いているプロダンサーより基礎レベルが高いと云う事もあり得るのではないかと思ってしまうのです。
また私が考える基礎レベルとは絶対的な物では無く個人の持つ能力値を元に考えています。 ですから見た目の問題では無く本人が自分の能力をどこまで使えているかを指しています。
基礎訓練とは素人の身体をバレリーナの身体へと羽化させる為にする訓練であり、その為に自分を知り尽くす事が必須で常に全身を感じ取りその時の最大の能力を発揮出来る様にする事だと思います。
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