中国シャオミ、過去最高の売上・純利益を記録 EV事業好調で25年販売目標を35万台へ上方修正

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中国スマートフォン大手の小米集団(シャオミ)は3月18日、2024年12月期決算を発表した。売上高は前の期比35%増の3659億元(約7兆7000億円)、調整後の純利益は41.3%増の272億元(約5700億円)となり、いずれも過去最高を更新した。
主力の「スマートフォン×AIoT」事業の売上高は22.9%増の3332億元(約7兆円)、うちスマホ事業は21.8%増の1918億元(約4兆円)と堅調な伸びを示した。スマホの世界出荷台数は15.7%増の1億6850万台で、市場シェア13.8%を占めて世界3位を維持した。なかでも、ハイエンドモデルの出荷比率が23.3%に上昇しており、同社の「高級化戦略」が成果を上げたことが見て取れる。
「電気自動車(EV)などイノベーション」事業の売上高は328億元(約6900億円)、うちEV事業が321億元(約6700億円)を占めた。EV事業は急成長しているものの、売上高は全体の10%未満にとどまり、純損失は60億元(約1260億円)を超えた。しかし、10〜12月期には粗利益率が20.4%に上がり、四半期赤字は7億元(約150億円)まで縮小している。
2024年3月末に発売したEV「SU7」シリーズが爆発的な人気を呼び、年間納車台数は13万7000台となった。一部報道によると、SU7は生産が追いつかず、現在も約17万台が納車待ちの状態で、納車完了まで27〜37週間かかる見通しだという。
シャオミは2025年中に米テスラの「モデルY」と競合する多目的スポーツ車(SUV)「YU7」を発売する予定。また、現在開発中のレンジエクステンダーEVについては26年の発売を計画しているという。
同社の盧偉氷総裁は決算説明会で、「自動運転技術への投資には上限を設けない。2025年の支出は間違いなく増えるだろう」とし、「現在最優先すべきは生産能力の拡大と納車の迅速化だ」と強調した。その上で、25年の販売目標を当初の30万台から35万台に上方修正すると発表した。
シャオミの株価はここ1年で約3倍に上昇した。3月19日時点の時価総額は1兆4000億香港ドル(約27兆円)を突破し、EV最大手の比亜迪(BYD)の7767億元(約16兆円)を大きく上回った。
*1元=約21円、1香港ドル=約19円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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