タイトルは「遅くて使えない」となっているが、実際に呼んでみると「使えないわけではない」というような論調。
いや、別に「Rubyが遅い(特に1.8が遅い)」って言われても、「はぁ、そうですか」としか思わないんだけど(性能を目指して実装してないし)、パフォーマンスと言うのは非常にFUDに満ちあふれた分野であるので、誰かが「遅い」とか「遅くて使えない」と言った場合には、その真意を見極める必要がある。
で、「遅くて使えない」って言った人が、その根拠にGreat Language Shootoutを持ち出してくるようなら、その人の言うことは聞かなくてもいい。
Shootoutは娯楽としては面白いけど、実際の仕事の参考になるようなベンチマークではない。これが測っているのは主にインタプリタの性能(メソッド呼び出しや単純な計算)だが、実際のアプリケーションの性能は、そのような部分よりもアプリケーションフレームワークの性能や、ライブラリ実装の品質などの影響の方がはるかに大きい。
YARV (Ruby 1.9)がリリースされたあかつきにはShootoutの順位はずいぶん変化すると思う。YARVは現在のPHPやPerlやPythonよりも速い。テストによっては現在のRuby (1.8)の数倍から数十倍高速になる。
じゃあ、速度の問題はこれで解決かというとそんなことはない。YARVになってもRailsの性能は改善されないからだ。要するにRailsが遅いのだとしてもそのボトルネックはインタプリタ性能にはないってこと。
このことを見るだけでも、実際の局面でShootoutがいかに意味がないかはわかると思う。
さて、とはいえ、新しいVMを導入したのにRailsの性能が改善しないというのはあまりにもナンなので、12月のリリース前にはRailsをベンチマークにして、ボトルネックを探して改善する計画がある。本番ではRailsも高速になるから。多分。
2008年以降の「いつか」にリリースされるUnicode 5.1で増えるもの。これによって総文字数は100,823文字とはじめて10万文字を越える(5.0は99,024文字)。
誰だよ、65536文字表現できれば十分だなんて言ったのは。
とはいえ、もうこのレベルになると追加されるのはもうほとんど使われないような文字ばかり。特に台湾から来たものとかは「ある特定の個人の名前に使われているだけ」とかちょっとどうなのよ、というものもある。その人が死んだらもう歴史的文字になっちゃうね。
自分が死んだ後に歴史に名を残すのはなかなか難しいことで、大半の人たちは200年もしないうちに存在すら定かではなくなってしまう。それを思うと、Unicodeという国際規格に自分の名前を残すというのは良い考えかも……迷惑だから、やめてください。ダメ、ぜったい。