商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
「この人に間違いありません」 自信にあふれた証人たち。しかし、記憶はそれほど確かなものなのか。記憶研究の第一人者が、数々の事件を追いながら、目撃証言の危うさ、記憶の不確かさをスリリングに描く。
登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2000/3/24)
- 発売日 : 2000/3/24
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 333ページ
- ISBN-10 : 4000252895
- ISBN-13 : 978-4000252898
- Amazon 売れ筋ランキング: - 109,335位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 9位裁判関連
- - 49位事件一般関連書籍
- - 144位司法・裁判(一般)関連書籍
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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- 2019年6月10日に日本でレビュー済みAmazonで購入実際の事件が事細かに感情移入出来るような形で描かれている。
ケースごとに分かれているので読みやすく、翻訳もわかりやすい - 2019年2月1日に日本でレビュー済みロフタス博士は世界的に著名な記憶の心理学者である。当時シアトル在住のワシントン州立大学の教授であった。目撃証言の危うさを理論的に研究していた彼女に、シアトルのみならず全米の弁護士から被告人のため専門家証人として証言台に立って欲しいとの依頼が舞い込む。彼女は弁護士の名前を記録ファイルの背表紙に書き込む。記録から危険な要因をいくつも見いだし、証言台に立つため飛行機に乗る。
危険な要因とは、例えば無意識的な転移。ある場面で見た人物をいつの間にか別の出来事と融合させてしまう。凶器注目効果。ピストルを突き付けられた被害者は、ほとんど犯人の顔を見ていない。
写真選別の時に、写真帳で被告人の写真だけがサイズが小さかったことなどが、目撃者の心理に微妙な影響を与える。誤った選択をしても、写真の人物の顔が犯人の顔に上書きされる。目撃者は嘘をついている気持ちなど全くなく、法廷で被告人が犯人と断言する。
著者が手掛けた8つの事例が、文学的ともいえる筆致でスリリングに描かれ、物語にグイグイ引き込まれながら、いつの間にか目撃証言の心理学に眼が開かれて行く…。そして彼女の思いや苦悩も伝わってくるのだ。人の善悪ではなく、記憶のしくみや司法のしくみから、ほとんど必然的に犠牲者が生まれてくる。
各章の扉で引用されるシェクスピアやニーチェなどの人間性を洞察した言葉も魅力的。じつに不思議な読後感で、確実に世界を見る眼が変わっているはずだ。 - 2014年3月6日に日本でレビュー済み「強姦が起こったときに、スティーブ・タイタスがどこか違うところにいたということを証明できても、それでも彼が強姦した人物であるといいますか?」
「はい。」
ナンシー・バン・ローパーは一時の躊躇も示さず答えた。(P51)
人間の記憶は思っているよりもあてにならないものです。経験した出来事の日付を誤ったり、記憶が明瞭でない時には、推測や、自分が正しいと信じていることで補ったりしてしまいます。過去の出来事を思い出すときにその内容を編集してしまうのは、記憶機能の本質的な性質です。これは記憶の「再構成的」性質と呼ばれます。(xiii)
エリザベス・ロフタス
ワシントン大学心理学科教授、法律学科准教授。専門は人間の記憶、目撃証言、法定手続きなど。
キャサリン・ケッチャム
ノンフィクション作家。
厳島行雄
日本大学文理学部心理学科教授。 - 2008年10月11日に日本でレビュー済み刑事裁判において、物証に乏しく、目撃者の証言によって被告の有罪か無罪かが決まることがあります。犯人を目撃した数名の人物が特定の一人を「犯人」と識別したとしたら、それは極めて強い証拠と感じられるでしょう。
ところが、頑強と思える目撃者証言の有効性に、本書は強い疑問を投げかけます。被害者もしくは数名の目撃者が自信を持って「無実」の人を犯人と断定することがあること、人の記憶は想像以上に容易に変化し得ること、そしてその事実は人々に知られていないことを教えてくれます。
著者のロフタス教授は記憶に関する認知心理学のエキスパートです。法廷での目撃者証言の信憑性検証の専門家として、数多くの裁判に関わってきました。本書では、著者が関与した、物証に乏しく状況証拠や目撃者証言によって争われた8例がノンフィクションとして紹介されます。強姦や殺人犯として捕えられた被告、被害者や検察の主張、目撃者の証言、そして目撃証言に対し著者が行なう分析と根拠が豊かな理論説明と共に描かれ、人の記憶がいかに変容し、かつその人自身にいかに統合されていくかが鮮やかに示されます。
著者の法廷での役割は、目撃者証言の信憑性の専門的検証に徹することですが、著者には正義のために無実の者を救いたいという強い思いがあります。理性と感情は時に相反して働き、苦悩する著者の姿は、人が人を裁くこと自体の宿命を体現しているように思えます。
ノンフィクションでありながら一級のサスペンスのような魅力を持ち、かつ、記憶の変容過程に関する心理学的研究を生々しい事例を踏まえながら理解することができるという、希な本だと思います。
他の国からのトップレビュー
- S. Carr2024年11月8日にアメリカ合衆国でレビュー済み
5つ星のうち5.0Terrific book.
Amazonで購入This is a terrific book if you have an interest in this subject matter. I'm in law enforcement so very important subject to me. Great writing. - Happy Dragon2019年2月10日にカナダでレビュー済み
5つ星のうち4.0difficulties with eye witness testimony
Amazonで購入easy read, informative and useful for a legal practitioner. NOT a scientific text, rather popular psychology, but nonetheless valid. - Kindle-Kunde2017年5月31日にドイツでレビュー済み
5つ星のうち4.0A book worth reading
Amazonで購入This book is a very readable mixture of two things: Personal experience as an expert witness in American courtrooms and psychological research in universities explained simply. Those unfamiliar with American criminal justice, like me, will gain insights a textbook cannot provide. E.g. I could not imagine an expert witness staying at the home of a defence lawyer on the European continent. Experts are not seen as part of a defence or prosecution team over here, but as impartial helpers to the court. However , it is a bit disappointing that almost all cases are about one problem: Identification by photo and in-person line up. There would probably be many more issues in courtrooms a leading psychologist could comment in. I recommend this book top anyone interested in criminal justice in the US or in forensic psychology and to those likely to serve in a jury. - Kindle Customer2023年5月6日にスペインでレビュー済み
5つ星のうち5.0You don't want to stop reading
Amazonで購入What I most liked was that each chapter was a real case and I couldn't wait to learn how each of them were raised in court.
I would recommend this book to anyone interested in the justice system and how it can be deceived by believing that an eyewitness testimony is always right. - Superted2015年5月7日に英国でレビュー済み
5つ星のうち5.0Fascinating, a must read book!!
Amazonで購入Fascinating information that will surprise you, this gives a new perspective to what people think they saw/heard and how it becomes distorted by the mind adding or filling in bits of info, a must read for anyone who enjoys the oddities and curiosities of the human mind!