ええと、竹熊の講演のお知らせです。
来たる3月20日、17:30より武蔵野市商工会議所4階ゼロワンホールにて、吉祥寺アマチュアアニメーション映画祭関連のイベントをやります。入場無料。映画祭の本番は秋なんですが、毎年春にも関連の企画をやってます。去年はアニメ評論家の氷川竜介さん、津堅信之さんと「アニメーション100年」をテーマにした講演企画をやりました。
今年は「アニメと音楽」をテーマに、講演とパネルディスカッションの二本立てでやります。なおアニメといっても今回はガチンコのアート系というかサブカル系ですんで、「萌え」とかはあまりないので念のため。いずれ「萌え」っぽい企画もやりたいとは考えているのですが、竹熊じゃ無理ですので誰かしかるべき人に頼もうかと。
第一部の竹熊講演は、抽象アニメの鬼才オスカー・フィッシンガーの作品を中心に、「見る音楽」としてのアニメ世界を紹介します。フィッシンガーは戦前のドイツで活躍した映像作家で、抽象的な図形と光の動きが音楽とシンクロするアニメを制作した人です。1940年に『ファンタジア』の監督に任命されたのですが、ディズニーと大喧嘩して監督を降板、以後一般には無名のままこの世を去りました。その作品は強烈にサイケデリックですので、イッチャッた映像がお好きな人は絶対に楽しめると思います。1929年制作の『酔っぱらい幻想』(左図)なんか、7分間ノンストップのメタモルフォーゼ作品で岩明均真っ青の身体変形の嵐、何度見ても気が狂いそうです。
第二部は、昨年のアマチュアアニメ映画祭プレ企画に参加してくれた学生作家と、吉祥寺音楽祭の参加アーチストたりによるパネルディスカッション。近年アマチュアによるアニメ制作が盛んですが、みなさん映像制作でいっぱいいっぱいで音楽にまで頭が回らない感があるわけですね。それで、アマチュアアニメとアマチュア音楽が合体したらどうなるのか、というあたりでいろいろ考えてみたいと思うわけです。作品上映もあります。以下、チラシより転載。
■講演会「吉祥寺からの文化発信~アニメーション映像と吉祥寺音楽祭の可能性」
【日時】平成17 年3 月20 日(日) 17:30~(開場17:00)
入場無料。定員90 名。
【会場】武蔵野商工会館4 階市民会議室ゼロワンホール
第1部講演「映像と音楽の連動」
講師竹熊健太郎氏(編集家、多摩美術大学非常勤講師)
第2 部パネルディスカッション
パネラー竹熊健太郎、壱岐紀仁(アニメーション作家)、赤木沙英子(アニメーション作家)、リリカル茶(2003 年度音楽祭グランプリ)、plastic soulBand(2004 年度オーディエンス賞)、塩月辰朗(2004 年度エントリー)、花びより(2004 年度グランプリ)ほか
【内容】吉祥寺発のアニメーション映画祭としてスタートした「吉祥寺アマチュアアニメーション映画祭」。映像的に数多くの優れた作品が集まり話題となりましたが、最大の問題点は「音楽」のようです。そこで、吉祥寺音楽祭とアニメーション映画祭を連動させて今後どんなことが可能か、音楽祭の受賞者と吉祥寺アマチュアアニメ映画祭出品作家とのディスカッションを試みます。ナビゲーターにはアニメーション、漫画文化に造詣の深い多摩美術大学の竹熊健太郎氏を講師に迎え、どのように映像と音楽がかみあっていくかを歴史的考察を交え、吉祥寺からの文化発信を考えるディスカッション。
なお武蔵野商工会議所の行き方は、以下のサイトを参照のこと。吉祥寺の駅から5分くらいです。
http://www.musashino-cci.or.jp/index.shtml
↑ちょっとわかりづらいですが画面下の「アクセスマップ」をクリックすると地図が出ます。
http://www.musashino-cci.or.jp/event/detail.cgi?eventid=49
↑こっちはイベントの告知ページです(ちと味気ないが)。
うーん竹熊せんせに萌えを語って欲しい・・・
あんな極めてイカ臭い、おなにゅ主義が
如何にして市民権(一部)を得ちゃったのか。
あれ?萌えの定義間違ってます?
投稿: いぬちん | 2005/03/05 01:24
フィッシンガー、パイオニアから出てた「映像の先駆者」を観て
はまりましたねぇ。マクラレンはもうDVDになってますけど、
フィッシンガーも早く出ませんかね・・・
投稿: へろへろえっくす | 2005/03/05 09:11
ニモつながりで思い出したことがあります。
ディズニーの『蒸気船ウィリー号』や『飛行機狂』は日本ではすでに著作権は切れてパブリック・ドメイン扱いになっています。
たけくまさん、ここはひとつミッキーくんをこのブログでどどーんと公開してあげてください。
註:意匠権は半永久的にデ社が握っているので、著作権のきれたフィルムでも有料で公開とか販売とかするとたいへんなことになります
投稿: ああ | 2005/03/05 22:41
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受信: 2005/03/07 20:30
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竹熊 健太郎: 20世紀少年探偵団 (ビッグコミックススペシャル)
『20世紀少年』に登場する「70年代的なるもの」について、ケンヂと同い年の竹熊が書いた“もうひとつの20世紀少年”
篦棒な人々ー戦後サブカルチャー偉人伝
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色単 ―現代色単語辞典
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私とハルマゲドン
品切れで古書価のほうが高いとはどういうことだ~。自信作なんだがな~。
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大泉実成と竹熊がタッグを組んで庵野秀明の真実に迫る!中古で1円から(笑)。