今年は桜の開花時期が早かったですね。
今はもうすっかり葉桜。
そして、我が家の桜も散りました。
タクぼんが、4月9日(月) 10時45分に旅立ちました。
享年推定10~12歳でした。

タクぼんはフィラリア陰転しましたが、心臓のダメージは大きく、
定期的に心臓検査を受けていました。 昨年3月の検査時点で
「心臓が肥大しきっていて、いつ心臓が止まってもおかしくない」
獣医にそう言われました。
心臓が止まるのは今日なのか、明日なのか、それとももっと先なのか、
不安が募る日々の中で、
4月にはお花見に行き

GWも、憂鬱な梅雨も、とんでもない酷暑の夏も乗り切りました。
タクぼん、すごい!すごい!!と喜んでいたのですが。
そらが亡くなった直後あたりから、急に腹水の溜まるスピードが速くなり、
腹水の量も一気に増えました。 毎回2リットル強の腹水を抜くようになり、
「もしかしたら年を越せないかも!?」と獣医に言われました。
あぁ、とうとう・・・
と、暗い気持ちで年末を迎えたのですが、
あらビックリ! 成田山への初詣に行けちゃいました!

近年稀にみる極寒の冬も乗り切っちゃいました

すごいよ、タクぼん!
まだまだイケるじゃん!!!
そう喜んでいたのですが。
3月に入ると、タクぼんの食欲が急激に落ちました。
腹水が溜まって胃が圧迫されたせいで一時的に食欲が落ちることはあっても、
腹水を抜けば食欲は元通り復活! それくらいタクぼんは食欲旺盛だったのですが、
腹水を抜いても食欲が戻らず。 日に日に食が細くなっていきました。
それにつれて体もガリガリに

今年は運良く(?)桜の開花時期が早かったので、
3/31(土)にタクぼんにとって最後となるお花見に連れて行きました。


食が細くなり体力が落ちているはずなので最後まで歩けるか心配でしたが、
休み休みゆっくりとですが、しっかりと歩いてお花見(というか散歩)を
楽しんでいました。
桜並木を歩くタクぼん

個人的にお気に入りの写真
散った桜を踏みしめて歩く

周りの景色やワンコに興味津々

まだしっかり歩けるだけの元気があることを喜んでいたのも束の間、
4月に入るとご飯をほとんど食べず、水分もあまり摂らなくなりました。
そして、4月6日未明。
タクぼんにとって地獄の日々が始まりました。
急に立ち上がったかと思うといきなり嘔吐し始め、
ひきつけを起こして倒れながら失禁、脱糞。
これを亡くなるまで実に二十数回繰り返しました。
嘔吐も最初は食べた物を吐いていましたが、何も食べていないので、
胃液を吐き出すようになり、最後はまさに血反吐でした。
脱糞も最初は水下痢、途中から血便の水下痢に変わりました。
最初の頃は発作(?)の合間にベランダで外の空気を吸う余裕も

上半身だけ起こしている時間も多かった

しかし、徐々に寝たきりに

タクぼんはどうしても寝床を汚したくないらしく、吐き気を催すと
必ず起き上がって場所を移動して吐こうとしていました。
もう立ち上がる体力すら残っていないはずなのに・・・。
まさに気力で生きていました。
頭を上げるのも厳しい状態

立った体勢の方が吐きやすいようだったし、ひきつけを起こすことも考え、
タクぼんが嘔吐する時は必ず身体を持ち上げて支えていたのですが、
それでもなかなか吐き出せず(吐く物が何も無いから当然なのですが)、
苦しさから断末魔のような声をあげることも多かったです。
正直、何度も「もう頑張らなくていいよ」とタクぼんに声を掛けました。
亡くなった日の朝

意識が朦朧としている状態そして、4月9日(月) 10時45分
苦しそうに力なく吠えながら、タクぼんは私の腕の中で息絶えました。
タクぼんが逝ってしまって本当に辛く悲しいですが、それよりも正直
「あぁ、これでタクぼんは苦しまなくて済む」という安堵の気持ちの方が強いです。
それほどまでにタクぼんの最期は壮絶でした。
タクぼんはその病状から、最期は苦しむことがある程度予想できたので、
私はずっと、タクぼんは穏やかに逝かせてやりたいと願ってきました。
だったらなぜ、タクぼんが食べないだけでなく、水分も摂らなくなった時点で
“安楽死”という選択肢を考えてあげられなかったのか。
そうすればタクぼんは壮絶な苦しみを味わわずに済んだのに・・・。
今は自分の判断の甘さを深く後悔するばかりです。
私がタクぼんに掛けられる言葉は「ごめんね」の一言しかありませんが、
どうか皆さん、最後の最後まで苦しみながら闘い抜いたタクぼんを
「よく頑張った!」と褒めてあげてください。
最後まで闘い抜いたタクぼんの死に顔

タクぼんが我が家に来て5年4カ月。
保護当初からフィラリア末期症状があり、幸いボルバキア治療で陰転したものの
心臓の状態は悪く、正直ここまで頑張って生きてくれるとは思っていませんでした。
お世話になった獣医さんも驚異的だと仰っていました。
タクぼんの生きようとする気力には、ただただ脱帽しかありません。
しかし、ただひとつ忘れてはならないこと。
それは、フィラリアは100%予防できる病気だということです。
タクぼんは、罹る必要のない病気によって苦しみ抜いて壮絶な最期を迎えました。
それだけは本当に心の底から悔しいです。
4月10日(火)、タクぼんを荼毘に付し、うちの子として送りました。
当日は風もなく穏やかな晴天だったので、
タクぼんは気持ちよく青空を駆けていったと思います。

タクぼんの保護に際し、たくさんの方々から応援をして頂きました。
私の力が足りず、タクぼんを苦しみながら逝かせる結果となってしまいましたが、
タクぼんがここまで頑張れたのも皆さんの応援のお蔭です。
今まで本当にありがとうございました。
とりわけ、
茄子さんいつもタクぼんを気にかけ、定期的にご寄付を送って下さりありがとうございました。
タクぼんは検査に治療にと医療費のかかる子でしたので、大変助かりました。
心より感謝申し上げます。
そして、タクぼん
タクぼんは、本当は我が家のような犬猫がいっぱいいる騒がしい家ではなく、
タクぼんだけを愛し、タクぼんだけを構い倒してくれるお家に行きたかったよね。
そういうご家族を見つけてあげられなくてゴメンね。
最後の最後まで辛く苦しい思いをさせてしまって本当にごめん。
タクぼんには本当に申し訳ないという気持ちしかない。

それでも・・・
もし少しでも我が家での生活が楽しかったと思ってくれたなら、
もし・・・もし本当に生まれ変わりがあるのならば、
今度は寄り道せず、まっすぐ我が家においで。
待ってるから。
タクぼん 推定10~12歳

2018年4月9日永眠