物書きでなくても使いたい『物書きのための語彙辞典』
“働かざる者食うべからずは、もともとパウロが弱者を切り捨てるために言った言葉じゃないんですね。キリスト教共同体内で働かずに労働者に依存していた裕福な信者たちに向けた叱責であったのです。 具体的には新約聖書のテサロニケ二3章「働けるのに、共同体のなかで何もせず、他人の労働にただ乗りしている人」に向けた叱責として出てきます。 パウロ自身はテント職人として自分の手で稼ぎながら宣教していて、「誰かに食わせてもらうだけの立場にはならない」と一貫していました。 このフレーズが歴史の中でもう一度有名になるのは20世紀のロシアでした。 レーニンが「働かざる者、食うべからず」をスローガンとして掲げ、「搾取階級(地主や資本家)が労働者の上に乗って利益だけ取る構造を壊す」という文脈で発したものです。 つまりここでも矢印は「働けない弱者」ではなく、「他人の労働に寄生する特権層」に向いていました。 ところが日本では、このフレーズがいつの間にか・・・ ・生活保護受給者・障害や病気で働けない人・非正規や不安定就労で疲弊している人に向けられて、「努力しないやつは食う資格がない」という意味で投げつけられているのが現状です。 パウロの意図とも、レーニンの意図とも、これは真逆に近い使われ方をしています。”
“年とって分かったことのひとつは、考えには結論というようなものは無いにひとしいということである。結論と思ったものは、自分を安心させるためのごまかしだったのだ。だがそのごまかしは多分無益なものではない。ごまかしからごまかしへと生きていく間に、真実が見え隠れするからだ。”— 谷川俊太郎『ひとり暮らし(新潮文庫)』(p81-82)
“夜の酌は八分目(酌をする場合、夜は手元が暗く定かでは無いので、こぼれないように八分目くらいに注ぐのが好ましい)”
“日本のカジノは日本人客は入場料6000円にして入りづらくしてギャンブル中毒防ぐとか言ってるけどそれってカジノ入った時点で6000円負けてるってことだから余計頭に血が登って取り返そうとムキになるからダメって蛭子能収が言ってて説得力ありすぎて笑った”—ザッシュ2号さんのツイート (viaenneinn)
“「人手不足倒産」をNHKが哀れぽくやっているけれど、私は全く同情できない。私の世代は10年前の「派遣(解雇)村」の方が眼に焼き付けられているから。どうせ不景気になれば容赦なくクビを切るんだよね。だから人が来ないで潰れてるのもお互い様”—TOYさんのツイート (viamug-g)