電気グルーヴのステージにまりんが10年ぶり参加

2008年4月4日 10:405音楽ナタリー編集部

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電気グルーヴが、4月1日に東京・LIQUIDROOM ebisuでアルバム「J-POP」のリリースイベント「こう言えば三太夫」を行った。

電気グルーヴとは?

前身バンド・人生での活動を経て、石野卓球とピエール瀧を中心に1989年結成。テクノ、エレクトロを独特の感性で構成したトラックと、破天荒なパフォーマンスで話題になる。1991年にアルバム「FLASH PAPA」でメジャーデビューを果たし、同年に砂原良徳が加入(1998年に脱退)。1990年代の音楽リスナーに本格的なテクノを啓蒙する役割を担いつつ、1994年の「N.O.」や1997年の「Shangri-La」などではシングルヒットも記録する。2001年から2004年の活動休止期間を経て、2005年にはスチャダラパーとのユニット「電気グルーヴ×スチャダラパー」を結成。その後、2008年にアルバム「J-POP」「YELLOW」を立て続けにリリースし、活動を再開させた。2009年には結成20周年記念アルバム「20」、2014年には結成25周年記念ミニアルバム「25」、2019年1月には結成30周年記念アルバム「30」を発表した。

開催2週間前になって突然発表されたライブながら、会場には彼らの登場を待ちかねたファンが殺到。新作リリースのタイミングで行われるライブはこれが唯一ということもあり、まさにプレミアムなイベントとなった。

ライブは開演時間の21時ジャストにスタート。サポートのKAGAMIとともにステージに登場し、瀧と卓球のツインボーカルによる「Mr.Empty」で幕を開けた。その後、ニューアルバム収録の「完璧に無くして」「エキスポ ヒロシマ」 「ズーディザイア」「半分人間だもの」「モノノケダンス(Album Mix)」をほぼ収録順に演奏。初めて披露された曲の数々に観客の熱気や興奮は上昇するばかり。VJによる映像や凝った演出のないシンプルなステージで、「ライブバンドとしての電気グルーヴ」を改めて実感させるパフォーマンスが繰り広げられた。

最初のMCでの第一声は「中年太り2人組で~す。8年もの間、いかがお過ごしでしたか~?」。今回のライブでは「休憩」と称してたっぷりとMCに時間が割かれ、まさに「電気グルーヴのオールナイトニッポン」でのトークを思い出させるような、いい意味で中身のない最強の無駄話が延々と展開された。

観客の爆笑を引きずったまま「スーパースター」「少年ヤング (Album Mix)」が繰り出され、ニューアルバム「J-POP」タイムはここで終了。ここから先は古くからのファンにとって感動ものの、「ガリガリ君」「B.B.E.(Bull Beam Express)」といった懐かしのナンバーが続々飛び出すことになる。

そして次なる「ママケーキ」の間奏で観客を驚かせる事件が勃発。激しいストロボの明滅の中、なんと2人目のサポートメンバーとして砂原良徳が登場した。彼はNord Leadを演奏し、曲の最後に自身のソロパートを往年の歌唱力そのままに絶唱。フロアから絶叫にも似た歓声が沸きあがる中、まりんは自分を産んでくれた母親への感謝の言葉を叫んだ。彼が電気グルーヴのステージに立ったのは1998年3月のライブ以来ちょうど10年ぶりのこと。これにちなんで、瀧と卓球から「10年ブリーフ」と称した白のブリーフがまりんへ贈呈された。

その後「N.O.」や「カメライフ」を経て、本編のラストに披露されたのは「Cafe de 鬼」と「富士山」をマッシュアップ化したような、まさに鬼のようなナンバー。さらにアンコールでも「数分ぶりにこの曲をやります!」という曲紹介で今度は「Cafe de 鬼(顔と科学)」を演奏した。それぞれがハーモニック・パイプを振り回しながら観客を煽り、卓球が観客にKORG KAOSSILATORを手渡して演奏させるなど、初期の彼らを思わせるやりたい放題の大暴れでライブは終了。全曲歌モノというセットリストで15曲を披露し、集まった満員のファンはもちろん、ステージの4人も最高の笑顔でお祭り騒ぎのライブを締めくくった。

なお、今回の模様は後日スペースシャワーTVでオンエアされるとのこと。今回惜しくも会場に足を運ぶことができなかったファンは放送を楽しみにしておこう。

<「こう言えば三太夫」セットリスト>
01. Mr.Empty
02. 完璧に無くして
03. エキスポ ヒロシマ
04. ズーディザイア
05. 半分人間だもの
06. モノノケダンス(Album Mix)
MC
07. スーパースター
08. 少年ヤング(Album Mix)
09. ガリガリ君
10. B.B.E.(Bull Beam Express)
11. ママケーキ
MC
12. N.O.
13. カメライフ
14. Cafe de 鬼 (KAGAMI Mix)
(アンコール)
MC
15. Cafe de 鬼(顔と科学)

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  • 一夜だけの開催で終わるのがもったいない充実のライブ。まりんの登場に観客は大きなどよめきを見せた。

電気グルーヴの画像

  • 電気グルーヴ「ツアー“the”席指定」東京公演ビジュアル
  • 電気グルーヴ「ツアー“the”席指定」福岡公演ビジュアル
  • 電気グルーヴ「ツアー“the”席指定」大阪公演ビジュアル
  • 電気グルーヴ「ツアー“the”席指定」静岡公演ビジュアル
  • 電気グルーヴ「ツアー“the”席指定」宮城公演ビジュアル
  • 電気グルーヴ「ツアー“the”席指定」愛知公演ビジュアル
  • 電気グルーヴ「ツアー“the”席指定」ビジュアル
  • 左から牛尾憲輔、石野卓球(電気グルーヴ)。
  • 特別企画「ピエール瀧(電気グルーヴ)&牛尾憲輔、高田馬場ゲーセンミカドへ行く」より。
  • 左から牛尾憲輔、石野卓球
  • 左からピエール瀧、牛尾憲輔
  • 電気グルーヴ
  • 「#3 デンキノヘイコラ」by ピエール瀧
  • 「#3 デンキノヘイコラ」by 石野卓球
  • 「#2 タキノヘイコラ」by ピエール瀧
  • 「#2 タキノヘイコラ」by 石野卓球
  • 「#1 タッキュウノヘイコラ」by ピエール瀧
  • 「#1 タッキュウノヘイコラ」by 石野卓球

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