腐肉の日は、2(ふ)2(に)9(く)の語呂合わせから、2000年に正式な記念日として制定。以降、うるう年には全国各地で腐肉の試食会や、腐肉の魅力について語り合うシンポジウムが行われている。
東京都品川区にある腐肉専門のフレンチレストラン「シャンゼリゼ・オブ・ザ・デッド」では、記念日制定以来恒例の腐肉を使ったフルコースを提供。かつてミシュランで3つ星を獲得したこともある店内には、28日夜から客が集まり、カウントダウンで腐肉の日を祝った。
この日はオーストラリアの炎天下で1週間放置した肉牛を使ったローストビーフなど、前菜からデザートまで腐肉を使った特別のフルコースが振る舞われた。その多くは何の肉か判別が困難なほど腐敗が進んでいた。
腐肉料理の魅力について、オーナーシェフの根黒愛さんは「このフルコースとともに店名に「オブ・ザ・デッド」を付け加えた翌日、ミシュランに怒られて星を剥奪されたが、腐肉の味とその後にやってくる腹痛の魅力はそれを補って余りある」と語る。
月に2回は来店するという男性客は「腐肉の日に食べる腐肉は格別。4年待ったかいがありました」と、腐臭漂う店内で腐ったローストビーフを小虫ごと味わっていた。
29日は午後からも、全国各地で期限切れ鶏肉を使った腐肉料理や横流し廃棄カツの試食会が開かれる予定。
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