海洋堂の創業者の宮脇修さん/画像は海洋堂ホビーランド公式サイトから
フィギュアメーカー・海洋堂の創業者の宮脇修さんが、2月16日、老衰により大阪府内で亡くなっていたことがわかった。96歳だった。
宮脇修さんは1928年、高知県大方町(現黒潮町)生まれ。15歳で南満州鉄道に入社し、中国で終戦を経験。18歳で日本に帰国し、1964年に海洋堂を創業したことで知られている。
1964年に開業、一坪半の模型店からはじまった海洋堂
創業時は「創るたのしみをすべての人に」をコンセプトに、一坪半の模型店を大阪府・守口市に開業。日本一のホビーショップを目指して事業を展開した。
1984年にフィギュアメーカーに転身し、ガレージキットの製造/販売に業務を集中。以降アニメや漫画、ゲームといったポップカルチャーや、食玩、動植物、ジオラマ、車両などあらゆるものを立体作品として制作/販売している。
現在の代表取締役は渡邊経康さん。宮脇修さんの長男である宮脇修一さんは顧問として、各種メディア出演やYouTubeチャンネルの運営を行い、会社の顔役として活動している。
ガレージキットの大型イベント「ワンフェス」を開催
海洋堂はフィギュアの制作/販売だけでなく様々なイベントも企画。特に知られているのは、1985年に当時ゼネラルプロダクツ主催で初開催された「ワンダーフェスティバル(通称・ワンフェス)」だろう(1992年夏から海洋堂が主催)。
ガレージキット及びフィギュア、立体作品の展示販売イベントとして年に2回開催。国内外から多くの来場者が訪れ、個人のクリエイターと企業が出展し、自慢の作品を展示販売している。

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また、海洋堂ホビー館四万十、海洋堂ホビーランド、海洋堂スペースファクトリーなんこくなど、フィギュアの展示施設も運営。各施設の開業には宮脇修さんも携わった。

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