金属と木材でつくられたカエル/画像はすべて作者・金木工房さん提供
4 images
つぶらな瞳(よく見るとネジ!)のカエルのアクセサリー。金属と木材の組み合わせで、各部分の質感を見事に表現されています。
ただ再現するだけでなく、ネジの形を活かしたデフォルメの効いたデザインで、可愛らしさが強調されています。
カエル以外にもワニやクジラにカメレオン、アザラシまで。どれも表情が魅力的です
制作したのは、3Dモデリングを利用したアクセサリーなどを販売する造形作家の金木工房(きんもくこうぼう)さん。
金属と木材という異なる素材を組み合わせる。ちょっと考えただけでも難しそうな制作工程について、本人に話を聞きました。
【画像】質感も可愛い! 金属と木材でつくられた生き物たち枝につかまったカエルを表現したアクセサリー
──制作手順を簡単に教えてください。
金木工房 まずデザインが決まったら、デジタル彫刻ソフトウェアのzbrushと3DCADソフトのfusion 360でモデリングをします。
金属(ピューター:錫を主成分とする合金)は3Dプリントで原型をつくってシリコン型で鋳造し、木材はcncフライス加工。
そのあとは両方をひたすら磨き上げて組み合わせています。
カラーバリエーションも豊富、並ぶと余計に可愛い
──今回のカエルを制作するアイデアが生まれた経緯を教えてください。
金木工房 枝につかまったカエルのシルエットって良いですよね……。それを木と金属でつくるとこうなります。
胸のネジはアイアンマン、ポージングは『NARUTO』のうちはイタチが電柱から見下ろしているようなイメージでデザインしました。
生き物の特徴や動きから、“気持ちのいい違和感”を探す
──制作の際に苦労した部分はどこでしょうか?
金木工房 鋳造が難しい形状で、何度も原型を直しています。パーツも多く、金属と木材と合わせるのも大変です。
今回は木材も2種類使っているので別々に加工しました。台もあるので、いつもなら2作品つくれるくらいの手間がかかっています。
背面と腹部で違う木材を使用。金属の造形も細部にこだわり
──金木工房さんの作品はどれも特徴的なデザインですが、造形で意識していることはありますか?
金木工房 生き物の特徴や動き、自分が勝手に持っているイメージから、“気持ちのいい違和感”のある形を探しています。
パッと目に入った時に、「なんかイイ、好き」って思える造形をつくりたいです!

この記事どう思う?

カエルの造形、妙な魅力がありますね

パクっと! ぎゅっと! イエアメガエルがかわいいフィギュアに
近年、そのかわいさから飼育する人も増えているカエル。つぶらな瞳で、パクっと指を食べちゃった日には……そのかわいさにメロメロになってしまったという人も多いのではないでしょうか。そんなカエルの中でも人気を博しているイエアメガエルがフィギュアに!カプセルトイメーカー・エールから4月…

金属のセミがカエルに変形! 造形作家の職人技「可変角蛙」
ツノゼミからカエルに変形する金属造形作品「可変角蛙」。そのギミックがあっと言わせる完成度です。これがこうなってここをこうしてあそこもこうしたらこうなる!金属造形作家・坪島悠貴さんの作品で、ツノゼミの頭部がそのままカエルの頭に、同じように羽は足になるなど、緻密な設計とデザ…

変形する根付におみくじ根付 ギミックの詰まった金属工芸作家のグループ展
日本橋三越本店にて、2020年7月22日(水)から7月28日(火)の間、グループ展「金属工芸作家による根付と置物展」が開催される。DMに掲載している「猫又みくじ」瓢を振って今日の運勢を占ってみては如何でしょう(φωφ)金属工芸作家による根付と置物展日本橋三越本店 本館6階美術工芸サロン2020年7月22日…

愛おしい“しくじりおもちゃ”の世界──「しくじりおもちゃ」前編
毎回、宮下草薙・宮下兼史鷹が偏愛するおもちゃへの思いを熱く語り尽くす本連載。今回のテーマは「しくじりおもちゃ」。メーカーの期待を背負ってリリースされたものの、いまいちユーザーに響かずに終わったおもちゃたちだ。宮下ならではの視点で「なぜしくじったのか」を考察するとともに、いじらずにいられないしく…
関連リンク
関連キーフレーズ
連載
日夜生み出されるポップな画像たちを短く紹介する人気連載。ソーシャルメディアやまとめブログ、バイラルメディアなど、画像系コンテンツへの注目は常に集まっていますが、KAI-YOUでは「POP」を軸に、話題の画像を紹介していきます。
0件のコメント
ポップポータルメディア「KAI-YOU」の編集部(2013年3月15日より運営開始)。
重要性の高いニュース記事に加え、クリエイターへのインタビューや発表会、展覧会などのイベントレポート、独自の視点・切り口からのレビューやコラムなども多数配信。ポップカルチャーと現代社会が相互に影響し合う歴史を記録しながら、シーンの最先端にある新たな価値観や才能を発掘・発信している。
イラスト・アート部門では、現代美術やデジタルアートの注目アーティスト、イラストレーターによる展覧会の情報やレポート、インタビューを発信している。