劇場。
あぁ、これがいわゆる普通のハリウッド映画なんだろうなぁと。その枠の中で良いとか悪いとか評価される感じの。
コレは良い方でしたよ。ちゃんとしてる感じの。
こないだの「サボタージュ」が異端なんでしょうね。実際アレはインディペンデントな規模の映画だそうだし(それでも日本の大作何本分かそれ以上なんでしょうけど)。
デンゼル・ワシントン演じるホームセンターの正社員が勤め先の商品を使って、女を殴るポン引き、レジ強盗、悪徳警官、ロシアンマフィア、肥満した同僚の体脂肪と戦う仕事人ちっくな粗筋。
CMは秒数を切って敵を片付けるってとこだけを宣伝してたおかげでずいぶんミスリードしてしまった気がする。そこから連想する痛快な話ではなかったよ。それが悪いってんじゃないけどさ。
軽々しいファンタジーにならなかったのは時代の要求なのか、デンゼル・ワシントンのエクスペンタブルズに出るような役者にはなりたくないという主張なのか。
描かれる暴力は痛いし、重いし、残るし、心への暴力は実に禍々しかったけれども、良いところも悪いところもハリウッド映画という枠の中の嵐みたいな。
いつCMみたいに暴れ出すんだろうと期待しつつも、地味に丁寧に描写されるデンゼルの日常表現の積み重ねが愛おしい(笑)目覚ましが鳴るとベッドはきれいに整えられている。一人で食事を終えた彼が皿を洗うのだけど、そのあとシンクもさっと拭いて布巾をたたむ所作とか丁寧でやり慣れた感が素晴らしかった。事件が始まらなくてもいいんじゃないかと思う感じの。
まぁ始まっちゃうんですが。
武装した殺し屋たちに押入られて、まだ命を狙われてるのにアパートの部屋に帰ってアレコレしてるのに「エッ」と思ったけど、アレは絶対の自信なのか?
そして事件後、歌手志望の女の子にあっさり見つかったところを見ると引っ越しもしなかった様子。
またどっかで違う履歴で暮らすのかと思ったけど、わりと図々しく生きてくつもりみたいでちょっとニヤニヤ。悪党とはいえたくさんの人間を店の商品で殺しまくって爆発起こして、商品全部水浸しにしたホームセンターに「あれ〜、いったい何があったんです?」とか言って、そのまま勤め続けてる可能性すらある。
ところで、彼は彼女の歌を聴いたの?CDもらってたけど。
エンディングにサントラに収録されないようなつたない素人の部屋録が流れても微笑ましくて楽しかったと思うけど。
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