船(船舶)とは、主に水上を移動する乗り物である。
海や河川、湖沼といった水上で濡れることなく移動・運搬・活動できる。
地球全体の71%は海であり、レジャーや趣味、漁業、貿易から軍用まで幅広く利用されている。内陸部ではあまり馴染みがないが、海に囲まれた島国である日本には重要な乗り物。
海は広いがどこを通っても良いわけではなく、特に大型船は浅瀬や暗礁に突っ込む危険がある。
船体・人員・貨物の重量分が水面下に沈む。(喫水)
喫水の浅い小さな船であっても、航行するうえで非常に重要な要素のひとつである。
大型船であるほど、航行には多くの水深が必要となる。
=大型で重量のある船ほど深く沈むため、水深が浅いというだけで大きな危険を伴う。
内海や湾内など、比較的小型の船舶では水深を気にせずどこでも悠々と航行できるが…
大型船が同じ事をすると水底に激突・座礁してしまうため、行動範囲が限られるといった場面も珍しくない。(元々は浅い海だったが道なりに深く掘り、航路標識による経路表示で大型船も通れるようにしたパターンもある)
水上オートバイでも、直撃すれば細めの流木をぶった切る威力があるため、遊泳者のいる海水浴場などは進入禁止に指定される。(免許を持っているのか、進入していく悪質な輩は存在する)
災害時など、陸路が塞がれていても海上からの輸送が可能。港湾が無事であれば大容量の輸送能力を活かした特性をフルに活用できる。海に囲まれた島や半島などへは有効な手段となり、上陸可能な砂浜があればホバークラフト等による重機搬入も行われる。
病院船や大型の軍用艦艇などが海上拠点となったり、避難先として活用される場合もある。
ただし津波によって多数の障害物が浮遊/水面下に堆積すると輸送活動は大きく阻害されてしまう。水面に浮遊する障害物はもちろん、特に水上から見えない水中の障害物はスクリューに絡まる、激突・座礁してしまうといった問題もあり、ゴツい軍用艦艇だからといって水上/水面下の瓦礫を無視して前進できる無敵モードではない。
特性としては大容量を輸送できても船舶自体が低速であるため、長距離移動は非常に時間がかかるといった欠点がある。低燃費とはいえ給油や必要物資を積み込む、運航計画といった手間・時間もかかる。
(例)東京湾近海から反対側の能登半島まで北回りで派遣すると1500km以上かかる。
(例)大阪湾(瀬戸内海)から能登半島まで西回りで派遣すると1000km以上かかる。
ただし相手は大自然であり、海は波風や潮流で常に揺れ動く。水面下の危険(前述)は直前や事故発生まで気付けない事も多く、甘く見ていると容易に人を死の淵へ誘う。古今東西、太古の昔から多くの人間を葬ってきた事故現場である点も忘れてはいけない。
また、故障やガス欠を起こしても、海上では助けがすぐに来てくれない。[1]
航空機のように墜落する心配はないとはいえ、過信や慢心はそのまま死亡フラグになりうる。
GPSやレーダー、無線、捜索・救助ヘリコプターといった各種手段が発達した現代においても、世界中で船舶事故は起こっている。見通しの良さそうな海上はもちろん、狭く混雑した海峡・運河などでの衝突・座礁といった事故も多い。
船舶や障害物の多い広大な海洋では、真昼の上空からでも要救助者の発見は容易ではない。
夕方・夜間・沈没済・沈みかけていれば被発見率もぐっと下がるため、より一層発見は困難となる。
正確な発信位置が分からなければ、残りの燃料を気にしながら
長時間・長距離を捜索する必要があるため、捜索範囲・捜索時間は無制限ではない。
誤解のないように言えば、「海が荒れていたら出航してはいけない」という法律はない。自己判断や自己責任という側面もあるが…
逆を言えばそれで事故、怪我人、重傷者、死傷者や行方不明者が出た場合、船長や管理会社に大きな運航責任が問われる。船長というのは「今日は俺が船長やりたい!」といった軽いものではなく、船舶自体の点検確認や安全な運航、同乗者の安全まで管理しなければならないとても責任が重い立場なのである。
船舶免許の教本の時点で様々なトラブルや危険の事例、日常点検や危機管理、回避方法は載っているため、よほどのレアケースでなければ「知らなかった」「想定外だから仕方ないよね」といった言い訳は通用しない。
管理会社も同様であり、利益を上げるため欠航すると儲からないからと「船長に全部強制して、何かあったら全部船長のせいにすればいい」「だから俺は悪くない」という「免罪符」にはならない。
それはただのブラック企業である。(→知床遊覧船)
余談だが、アマチュア無線では金銭上の利益となる業務用無線をしてはいけない。
(事故・災害時など、緊急の場合に限っては可能)
汽笛 | 意味 | 備考 |
・ | 右へ曲がる | |
・・ | 左へ曲がる | |
・・・ | 後退 | |
ーー・ | 右側から追い越すよ | 追い越す船 |
ーー・・ | 左側から追い越すよ | 追い越す船 |
ー・ー・ | 追い越していいよ | (応答)追い越される船 |
・・・・・(急速に5回以上) | え?何だって?聞こえんかった | (応答)疑問信号 |
・・・・・(急速に5回以上) | 警告 | 車のクラクションと同じ |
ー | ここに船おるよ | 霧中信号 動力船 |
ーー | ここに動いてない船おるよ | 霧中信号 速度のない動力船 |
ー・・ | ここに作業中の船おるよ | 霧中信号 漁労中・制限/不自由船 |
・・・ーーー・・・ | SOS /救難信号 | モールス信号と同じ |
船の作品などでよく「面舵(おもかじ)いっぱい!」などと言うシーンがある。
そうすると、乗組員が威勢よく操舵輪をぐるぐる回し、船が大きく曲がっていく。
それを見た視聴者の皆様は「なるほど、面舵と命令すれば船が曲がっていくんだな」
…と思うかもしれない。だいたいあってる。
厳密には 操舵号令 のひとつで、羅針盤の十二支が基準となったもの。
漢字 | 読み | 方向 | 語源 |
面舵 | おもかじ | 進行方向の 右 へ舵を取る | 卯(う) → うも/うの/うむ → おも |
取舵 | とりかじ | 進行方向の 左 へ舵を取る | 酉(とり) → とり |
そして現在も日本全国の船では威勢よく面舵・取舵が使われ …ている訳ではない。
この操舵号令は現在、海上自衛隊や海上保安庁などの限られた業種のみ使われている。
一般的な商船においては
Starboard 10(右へ10度)や、Port 10(左へ10度)のような操舵号令を行う。
英語では(進行方向に向かって)右舷をStarboardside、左舷をPortSideと呼ぶ。 …次項参照。
ちなみに国際条約で統一されている。
…とまぁ、上記のように細かく突っ込んでいては楽しくないため
海賊や船の作品などは、こまけぇこたぁいいんだよ!と楽しんでください。
知らない人には初見殺しである。
「どう違うの?」と思う人がいるかもしれないため、念のため記載しておく。
どちらも大きい船があり、ヘリコプターも飛行機も持っていて、装備上にアサルトライフルもある。
よくあるご質問(FAQ) (mlit.go.jp)
基地開放イベントや基地見学、宿泊体験をしている場合もあるので行ってみよう!情報は公式HPへ。
※一般公開イベントを除き、基本的には予約が必要なので注意。
※浚渫(しゅんせつ):海底や河川の水底の土砂を除去したり、水深を深くする作業。
民間用・非軍事目的 | 軍用艦艇・警備保安 |
歴史は古く、有史以前から木をくり抜いたり並べて束ねたものが運用されていた。
※船舶のサイズ、種類、航行領域、職務内容によって異なるため一概にはいえない。
船上での長期間業務となるため、雇用形態は「労働基準法」とは異なる「船員法」が適用される。
船上では、終業時間後や休日にコンビニや居酒屋に立ち寄るという事が簡単にはできない。
軍用艦艇など、手当はついても娯楽が少なく規律と圧迫感、死の危険のある戦場の狭い艦内生活でストレスが溜まりやすいのは現在もあまり変わっていない。潜水艦などは(基本的に)外も見られないし窓もない。…百歩譲って窓があっても真っ暗な水中しか見られないが。
…逆に、たまに港などに上陸した際はテンションが上がり、船上で使えなかった分を気前よく散財してくれる人もいるため港町としては大きな経済効果となりとても助かる。(特に大人数が乗り込んでいる軍艦など)
※記事がなくても有名・代表的なら追加してください
(軍用艦船については上記「軍用艦艇の一覧」を参照)
※作品名も併記してください。長い場合は略称や小文字のほうが見やすいかも。
※船舶のため、地球外で活動する宇宙船や宇宙戦艦は除きます。
※簡易な種別もあると助かります(複数可)
※船が多すぎる作品は、ある程度代表的なものを選抜して頂けると助かります。
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