この広告は、90日以上更新していないブログに表示しています。
先日、現カクヨム世界一位の「横浜駅SF」の作者イスカリオテの湯葉さんがこのようなツイートをしておられました。
(※なお、例のアレとアレはやはりランキング除外されておりました。そうだね。)
※横浜駅SF(イスカリオテの湯葉) - カクヨム
絶えまない増改築の続く横浜駅がついに自己増殖能力を獲得し日本の99%を覆い尽くした未来を描くSF小説。
あらすじで全力でぶん殴った読者の首根っこを引っ掴みぐいぐい読ませる。一発ネタを発展させた「誰がここまでやれと言った」タグを進呈したくなる作品。
面白いぞ!*1
これ、同じ疑問持ってる人少なくないと思うんですよね。
最近「小説家になろう」出身作品を中心にWeb小説が大人気で、ランキング上位の作品は軒並み書籍化されていて(というか最近はそろそろ人気出てきたかな?→書籍化決定しました! 報告が当たり前になってきていて)アニメ化される作品もいくつも出てきて……ってとこまでは皆さんご存知の通り。

この素晴らしい世界に祝福を! あぁ、駄女神さま (角川スニーカー文庫)
小説ってもともと一冊500〜1000円、まあ昼食代くらいのお金を出せば数時間潰せてしまうという、費用対効果くっそ高い媒体ですよね。しかも販売されているものなら、基本的に最低限のクオリティは保障されている。
だから「タダだから」ってだけでWeb小説が人気と考えるのは無理があるだろうというのはもっともな話です。*2
最低限のクオリティすら保障されていないものを時間かけて読み漁る謎の集団がいて、それが書店の棚の一部を占領したり次々アニメ化するほどの力を持っている。Web小説というものは得体が知れない……と思っている人、いまけっこういるんじゃないかな。
で、その疑問に対してこんな感じの話をしていました。や、話っつーか@飛ばしてないんでリツイートして、てんでばらばらにツイートしているだけですけど。
id:mizunotoriさんも書いてるけど、別にライトノベルの雑誌がこれまで存在しなかったってわけでも、全然ダメだったってわけでもないんです。電撃が大正義になりはじめてた時期の電撃HPの執筆陣の豪華さとかすごかったもんね。描き下ろし新作が一本丸ごと先行公開されたりとかしてさ。
ただ、それらの雑誌読むときとなろうであれこれと読み漁っているときの感覚は全く違うんだよねえ。やっぱりね、よっしゃこれからガッツリ読むぞ! って感覚なんですよ。なろう読むときのちょー気楽に、面白くない場合もあるってことを織り込み済でとりあえずパラパラ読む*3って感覚は漫画雑誌のほうがより近い。
……過去から現在に至るまで、そういう立ち位置の小説雑誌っておそらく存在していないのではないでしょうか?
ライトノベルは「ライト」っていうくらいですから気軽に読むのが基本ですけど、さすがにWeb小説ほど「ライト」には読まれていないと……っていやいやラノベ定義論に片足突っ込むのはイカン。
てなわけで、需要は存在しても供給が無かった読書スタイルを掘り起こしたことが現在のWeb小説隆盛の大きな原因……ではないかなあ、というのが僕の体験を元にした予想です。*4
そんなこんなで、普段から「お、見たことない作品話題になっとるな読んでみよーっと」ってめっちゃ気楽にぜんっぜん期待せず(失礼)読みまくっていたら、いきなりむっちゃくちゃ面白い作品に出会って正座して続き読まなきゃ(使命感)ってなったときの快感って堪えられないもんがありますよ。
しばらく前に読んでテンション上がった作品だと、人外転生増えたけど蜘蛛はいくらなんでも……→むっちゃくちゃおもしれーじゃねーかなんじゃこりゃ! ってなった『蜘蛛ですが、なにか?』とか、

おもしろいんだよなあ。
僕は新着から漁るレベルのガチスコッパーじゃないですけど、日刊・週刊ランキングや知り合いのTweetや作者のお気に入り等から見つけるだけでも十分に掘り起こした感あって楽しいです。
ところで、Web小説の異世界ものが批判されるときによくやり玉に挙げられる「いきなりトラックにはねられてなんかゲームっぽい異世界に転生」とか「死んだら神様出てきて君はこれからこういうことになるよと解説される」って展開。どんだけてきとーなんだよ! って突っ込み待ちにしか見えないアレ。
なんか全力で「肩の力抜けよ」って言われてるような気になりません?
つまり、ああいうテンプレってWeb小説のライトさをさらに際立たせる符牒の一種になってるような気がするんですよね。採用してる作者さんがどの程度それを狙ってやってるのかは僕にはなんともいえないんですけど。
で、そのへんをパロって「トラクター」にびっくりして死んじゃったら「女神」にバカにされまくって道連れにする、というネタではじまるコメディが上で貼ってる『この素晴らしい世界に祝福を!』なんですけど、先行してアニメ化しているパロ元作品が無いせいで、パロディのこのすばがWeb小説の異世界もの批判の的になるっていう謎の展開も以前ありましたねえ。
「この素晴らしい世界に祝福を!」はコンプレックスまみれの視聴者を徹底的にいたわった作品? - Togetterまとめ

ウェブ小説の衝撃: ネット発ヒットコンテンツのしくみ (単行本)
今日はカクヨムがオープンしてからのトピックの簡単なまとめでも書こうと思っていたのですが、何かと書くこと多くてまとまらないのでこっち先あげておきますね!
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。