国立映画アーカイブで10-11月、「映画監督 森田芳光」の上映企画と企画展示が開催された。わたしは映画作品を7本見た。 特定の監督作品をこのホール(旧・フィルムセンター)で集中的にみるのは、学生時代の小津安二郎、2年前の大島渚に次ぎ、3人目だ。わたしが森田の映画を好きだったのは20代のころだ。はじめに見たのは「の・ようなもの」(1981)、次に「家族ゲーム」(83)で感心した。森田は1950年1月生まれなので、わたしより3学年上だ。もっと若い人のような気がしていたがまさに団塊の世代の真ん中だ。渋谷円山町の「銀月」という料亭の息子、隣はソープランドやラブホテル、置屋、本人は芸者衆に囲まれて育った…