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私小説

(読書)
【ししょうせつ】

作者の身の回りの出来事をそのまま材料にした小説のこと。わたくし小説とも言う。
主な作家に上林暁、木山捷平、尾崎一雄など

単に身辺雑記物であるだけでなく、読者が、主人公を作者と同一視し、小説の中だけでは得られない作者についての知識を補足しながら読むことが、書き手、読み手両方に前提されていた。

また「心境小説」という隣接し、多くの場合、作品的に重複するジャンルでは、モノローグ的なストーリーのなかで、主人公=作者の、精神的成長、人格の深まりがテーマとなり、しばしば、作家の精神修行のその時点での成果の報告という性格さえ持った。

一方では宇野浩二や葛西善蔵などの作品は、そうした主人公=自己のからまわりする努力・苦闘をみずから自己言及的に語ることで、相対化し、ドン・キホーテ的な幻想性をもたせるという傾向ももった。この私小説のなかの一方の傾向は、牧野信一、石川淳、太宰治、坂口安吾といった私小説的物語内容を、つよい自覚的な虚構意識でささえるという作家群に大きな影響を与えている。

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孤独との共存:レオン物語/人生の折り返し地点編

彼は無事に退院して、独り暮らしをはじめていた。 バツイチ子供なし独居の現実。 収入が限られている中、「精神的ミニマリスト」から「物質的ミニマリスト」を意識して「真のミニマリスト」となった。 そもゆえ「終活」と「断捨離」をナンセンスと断ち切った。 識者・知者ぶっている者たちは言う「生きるためには他者との繋がりが必要」だと。 他者との繋がりを求めてきた、求めてきた、求め続けてきた。 結局そこに残ったのは「ドロップアウト」ではなく「スピンアウト」であった。 彼は自ら「社会からスピンアウト」することを選んだのである。 孤独を”受け入れる”ことを決めて、孤独に生きる。 そこに待ち受けているのは”孤独死”…

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見過ぎた裏社会:レオン物語/青年前期編

失踪先としてたどり着いたのは、花の都”東京”だった。 あまりにもステレオタイプである。 この章で流れた時は5〜6年だろうか。 語りたいことがあまりに多い。 しかし、語ってしまうと身の危険が伴うことは確実かもしれない。 だから敢えて語らないことにする。 彼が見てきた「裏社会」とは「歌舞伎町の裏社会」と「音楽界の裏社会」と「霞ヶ関の裏社会」だった。 説明はこれだけで十分だろう。 🟠 🟠 🟠 🟠 🟠 正義と悪を分けたのは、彼のわずかな体温 〜 さて、時を変えよう 〜 == これは事実にちょっとだけ”妄想”を加えたフィクションな物語である == www.kitanoiwashi.com ▶︎ 著者「北…

隔離からの受洗:レオン物語/壮年期編

他者から見ると、彼は三度目の失踪をしたように見えただろう。 彼は隔離病棟の雑居病棟で、何をするでもなく過ごしていた。 1日の24時間があまりに長く感じられていた。 することがないのだから当たり前のことである。 それでも彼の中には”継続”という言葉が浮かんでいた。 音楽なのか、SNSなのか・・・ 🟠 🟠 🟠 🟠 🟠 ふと浮かんだのはSNSで使うハンドルネーム。 それは「ジョン=Johne」だった。 その瞬間、大きな鎖が音を立ててつながった。 「ジョンって使徒ヨハネの英語読みだよね?」 当然の如く聖書を読んでみたくなった。 しかし、売店に聖書なんて置いているはずもなく、書店に出向くことも不可能な現…

音楽との出会い:レオン物語/学生期編

あの時代、音楽より先に出会ったのは「音のある機械」たちだった。 テレックスの駆動音、リボンの擦れる音。 ガリ版を刻む鉄筆の先の震え。 輪転機が放つ、まるで心臓の鼓動みたいな、重たくて一定のリズム。 その頃の彼はまだ、楽器に触れたこともなかった。 いや、触れたことはあった。 幼稚園の頃、一番後ろの、ステージのいちばん端っこで、いつも”ハーモニカを吹いているフリ”をしていた。 なぜ本気で吹かなかったのかは覚えていない。 多分、吹かなかったのではなく吹けなかったのだ。 しかし、ただ手に持って唇を寄せるだけで、なんとなく音が鳴っている気がしていた。 それでも、あの頃すでに、「何かを刻むこと」や「響きを…

価値観の歪みと文學の本質:けがれなき酒のへど 西村賢太+雑記

新潮文庫 2006年 「苦役列車」はたしかに良かったが、本書は ちょっと読んで、放ってあった。あまりの 人間的クズさに、ついて行けなかったのだが、 ぼくが思うに、私小説作家と云う触れ込みだが 大いに創作であろうと思われる。ただ、恋人に 暴力を振るうと云うことも眉唾、自己演出の エピソードだと思われる。その理由に、こん なソープ嬢に恋人を作ろうとすることは莫迦 げている上、あり得ず、如何にも作り物めいた 話だ。迫力はあるが、本当の西村氏は優しく、 親切な初心な男かも知れぬ。実に莫迦げた穢い 話なのにファンが多いらしく、この本も相当な 価値があるらしい、うーん。 (読了日 2025年8・2(土)2…

父の死を看取る:無名 沢木耕太郎

幻冬舎 2003年 実の父の死を看取るまでを描いた小説。ほろっと したところはあるにはあったが、特に感動するわ けでもなく、淡々と読む進めた。不思議なことに ぼくも歳のせいか、これを描いた沢木氏の目線で はなく、死んで行ったお父さんの気持に成ってい た。なんかとても良く父上の気持ちが判ったので ある。いや、沢木氏の気持ちも解らんじゃあない が、無名で生涯を終えた父上の方がよりリアルだ ったと云うべきなのかも知れない。ぼくは今、五 十三歳で、亡くなった八十九歳よりはかなり若い と思うのだけれどね。ぼくは多分、自分の父は看 取ることはないんだろうな、と冷めた気持ちで思 っていた。でも、ハハはきちん…

愛と葛藤の別れ:レオン物語/青年後期編

今日の彼は世の中から取り残されているような気分に陥っているらしい・・・ 🟠 🟠 🟠 🟠 🟠 さて、少し振り返ろう。 仕事も趣味も充実していた。 経理の仕事をしながらも、システム関連の仕事も並行してこなしていた。 しかし、それが評価されることはなかった。 同僚との関係でも、彼が気づかない”大切な岐路”があったのも確かだっただろう。 あの人は好意を寄せてくれていたのかもしれない。 しかし、それに彼は気づかなかった。 ここまでは初回からの続きである。 🟠 🟠 🟠 🟠 🟠 プライベートと音楽関係では”大きな変化”があった。 転職をした。 リゾート地と呼ばれるような街に居を移した。 周りからはうらやまし…

創造力はこうして養われた:レオン物語/幼少期編

彼はガレージの中で、ゴムの短靴に自転車の空気入れでせっせと空気を入れていた。 父親は聞いた。 「なにをやっているんだい?」 彼は答えた。 「短靴に空気を入れて長靴にするの」 その顔は無邪気そのものだった。 父親は直感的に思った。 「この子、普通に育てるわけにはいかない」と。 🟠 🟠 🟠 🟠 🟠 母親がミシンに向かっていた。 足踏みミシンのリズムに合わせるかのように「春の唄」を口ずさみながら。 いまだに春になると「母親の歌った春の唄」と「倍賞千恵子」さんが重なって浮かんでくる。 街の洋品店の専属として、採寸、型紙、仮縫い、そして仕立て。 立体を平面に落とし込み、また立体へと戻していくその過程は、…

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四月に泣く

西村賢太の”自称”読者が作家の没後であるのをいいことに出した愚にもつかぬ趣味的な雑感を並べただけの駄本(電子書籍)に、なんとBat/小林麻衣子さんがアマゾンレビューを書いてくだすっていた。 西村賢太の愛読者ならこの方の存在を知らぬはずはない御方である。 もうこのコメントを頂いただけでこの駄本を出した意味があった。 余りに嬉しいので全文コピペさせて頂く。(T_T) 賢太愛を感じました^^2025年4月25日に日本でレビュー済みAmazonで購入目次に「けんけん」とあったので、すぐさま読ませていただきました。拙記事「私のなかの西村賢太」(月刊『Hanada』2024年7月号)へのご感想をいただき、…


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