創業1550年。室町時代に産声を上げ、江戸時代には清酒「白雪」の名を富士の高嶺にたとえ、475年もの長きにわたり日本の酒文化を牽引してきた、小西酒造。清酒発祥の地・伊丹の盟主として、また日本最古の清酒銘柄を持つ蔵元として、その歴史は日本の文化そのものと言っても過言ではありません。しかし、幾多の時代の荒波を乗り越えてきた伝説的な企業もまた、現代の厳しい市場環境と無縁ではいられません。 今回は、この偉大な歴史を持つ小西酒造の決算を読み解きます。「不易流行」の理念を掲げる老舗が直面する現代の課題と、その財務状況に迫ります。 【決算ハイライト(第93期)】資産合計: 5,289百万円 (約52.9億円…