近年様々なアーケードゲームがほぼそのままで現行機で遊べるようになって久しい。それもあって実は私の知らないところで移植されているのではないかと思い「バーチャストライカー2 Ver.99.1」や「ハットトリックヒーロー'95」をストア検索するもののまだ移植されてはいない。
そんな中で本作の発売は朗報だった。今となっては鳥取のゲームセンターで遊ぶことなどまず無いことだし、アケアカNEOGEOでもなければスポーツゲームが移植されることも珍しいからだ。
本作については以前「ハットトリックヒーローS」で触れている。反則は膝蹴りだけのように書いているがそれは嘘だった。反則はパンチ、膝蹴り、引き倒しの3種。近距離でパンチ、中距離で膝蹴り、遠距離で引き倒しのようで、パンチは出が早いがリーチが短いため相手の後ろから追いかけて決めるのは難しい。膝蹴りは使いやすいものの着地に少し隙がある。引き倒しは決めた時に操作不能になる時間がかなりあるものの、別のメンバーがボールを拾いに来てくれるという寸法になっている。組織的反則。サッカーはチームプレイであることを改めて意識させられる。そういえばWikipediaの「ハットトリックヒーロー'95」からうちの記事にリンクが張られててどうも飛び蹴りの存在についての出典元にされている模様。いらんやろ別に。こんな個人サイトに出展元としての説得力なんか無いでしょ。
さて、ハットトリックヒーローが移植されたということは私の悲願であるハットトリックヒーロー'95の移植に一歩前進したということである。タイトーマイルストーン3には収録されないみたいなので、来るべきタイトーマイルストーン4にシリーズ3作収録されるのだろう(決めつけ)。また一つ生きる理由ができた。
難しい。何が難しいって
総じて、前作では便利だったシステムを不便にすることで難度調節している。現代の感覚だと受け入れ辛いものがあるが当時としては割と当たり前のやり方だったので理不尽というほどのものではない。ただ前作の方が遊びがあったなあという感じ。
対してストーリーは良く、パーティメンバーの掘り下げも行われているのでキャラクターの魅力はより出ている。
そういえば、印象的だったイベントがもう一つあった。
最後に仲間になるキャラであるモグは、夢の世界に閉じ込められており、それを助けることで仲間になる。その夢の世界にはモグの心を司る感情たちがいて、その中の一つである勇気がとても弱った状態になっている。主人公たちは夢の世界の中にダイブし、夢の世界にいるアニマと賢者と協力して、最後には全ての感情をまとめ上げて勇気を奮い立たせる、という流れである。
そこにちょっと引っかかるものがあった。アニマと賢者という感情とは関係のない名前の存在である。
アニマといえばユング心理学における男性の中にある女性のイメージとして存在する元型。とすれば賢者は老賢者のことを指すのだろう。男性の中で老賢者とアニマは父と娘のような関係らしいのでアニマと老賢者とともに行動するというのもなんとなく納得できる。
言われてみれば感情連中にもモグを優しく包み込むようなことを言いながら絶望の中に縛り付けるグレートマザーのような存在や本来のモグと対象的な影とも言える存在もいた。ひょっとして本当にユング心理学をRPGの一つのイベントに落とし込んだのだろうか。
ゲームでユング心理学といえば「ダライアス外伝」である。全てのプレイヤーが当時サントラを購入し、ライナーノーツの解説をきっかけにユング心理学を学んだと聞く。実際、「心と脳で、視、聞き、感じる人間にとって「元型」の働きはあまりにも大きく、今、我々が目にしているものの存在自体にさえ疑念をいだかざるを得なくなってくるのである」という文章はサントラ発売から26年経った今でも示唆に富んている。
そんな「ダライアス外伝」よりも前に本作は発売されている。実際にユング心理学を元ネタにしたのかどうかは分からないが、もしそうならゲームにユング心理学を取り入れたパイオニアだったのかもしれない。
Nintendo Switch Onlineに加入すると無料でファミコンやスーパーファミコンのソフトが遊べるようになり、IIが配信されたので遊んでみた。
タイトルは聞いたことがあってもシリーズ通して縁がなく、完全未プレイではあったものの言うてもナンバリングで6作までリリースされたシリーズ。少なくとも凡作ではないだろうと思いながらプレイした。果たして、1作目ながら良い方向に個性的な作品だった。
やたらとカプコンをアピールしてくるところが印象的だった。イベントで春麗が出てきたり通貨単位がゼニーだったり会心丹、原始肉といった他作品でおなじみのアイテムの存在など、シューティングにおける「バース」並にカプコン感が押し出されていた。
戦闘時のランダム性がほとんど無いことも印象的だった。行動順はパラメータに応じて固定されており、他作品のようにランダム要素で行動順が前後するようなことはない。ダメージ値も2種類くらいしか無い。そのため戦術はかなりパターン化できる。
回復魔法を選んだとき素早さに関係なく最初に行動するところが良い。優しい。ピンチのときに手を差し伸べてくれるシステムで好感が持てる。
ボスキャラには根性値が設定されており、体力を0まで減らしてもすぐ倒せるわけではない。ボスによっては初期体力以上に粘ってくるのでそういうときはなまじっか体力ゲージを表示しているだけに余計に心を削られる。
その他にも細かいカスタマイズが可能なUI、上手くやれば強力な回復アイテムが入手できる狩り、単独では微妙な強さでも強力キャラと化す合体など、手堅くまとまっていながらなかなか個性的な仕様が揃っており楽しめる内容だった。
これならシリーズ化されるのもうなずけると確信して直後に2作目に着手するのだが、2作目は1作目とは異なるタイプのクセがあるのだった。
PCエンジンminiが発売されてしばらく、今年のゴールデンウィークの前半は「邪聖剣ネクロマンサー」に費やした。地獄と称されるパスワード入力が不要となった今だからこそ、経験したかったのだ。
しかしながら、その他の仕様についてはDQII後DQIII前の時代における野心的すぎる仕様のままなので決して易しく、親しみやすいゲームではなかった。そして私は「邪聖剣ネクロマンサー」に時間を費やす心が折れた。その経緯を記していく。
ゲームスタートすると町に放り出されている主人公。道に沿っていくと城があるのでそこに入るのだが、人物と建物のサイズ感の違いに戸惑いを覚える。人物があまりデフォルメされていないのに建物がきっついデフォルメがかかっている故のアンバランスか。
王(の遺命を受けた誰だお前ら)からの依頼を受諾し、旅の仲間を選ぶ。このシステムは面白いし当時としても斬新だったと思う。ゲーム自体が楽しければ何度も楽しめただろうに。
事前知識のないまま開始したため、魔法使いっぽいライムと重戦士のバロンを選んだ。なんかDQIIのパーティっぽいし。主人公はサマルトリアの王子風。そんな軽い気持ちで選んだメンバーに仕様の罠。
本作は素早さのパラメータが行動順だけではなく命中率、回避率にシビアに影響するため、素早さの低いキャラは素早いキャラに比べ攻撃が当たりづらい。それでも序盤は大きな差にはならないので個性で済むのだが、先に進むと「トドメの一撃を外して手痛い反撃を食らう」というシチュエーションが多発し、イライラが募る。かと言って素早さの高いキャラで編成すると火力が低いので戦闘に時間がかかり、先に進むのに時間がかかる。なかなかハードなバランス。
移動もハードなバランスだ。何がハードって次の目的地までの道のりが分かりづらい。というか道がない。道がない森の中の街、砂漠の中の街を、自分が歩んでいる道は正しいのかどうかという不安を抱えて進む。道中の戦闘で削られつつだ。次の戦闘で一旦戻ろう、というタイミングで次の街が見えてくる。ある意味奇跡的なバランスかもしれない。
という感じで、敵キャラデザインの不気味さよりもシステムが私の心を折りに来る。次第に「なんでこんな思いをしてまでプレイしているんだろう」と思った私はこのゲームの攻略を断念するのだった。
ちなみに高橋名人はノイローゼになりかけながらも全組み合わせでクリアしたらしい。なにそれ、ノイローゼになるゲームって。
十年もブログを続ければ色々ある、と書こうとしたが15年目になってた。色々ある。当時は妥当だったことも今ではそうではないこともある。ということで過去の始末をつけるように書いていく。
ダライアスバーストCSのサイドアーム自機の取り扱い方法がよくわからない - や16ぁ
5年も経つと色々と様変わりするもので、変わっていないのはKeePass公式がMacで使いたかったらMono使えって言ってることくらいだ。
PS4版がセール(当時)だったので購入。
移植はDotEmu。やっぱり実績が鬼。
主人公が2+1人。トゥルーエンドを見るためには3周する必要があるが、1周あたりのプレイ時間はそれほどでもないのであまり長さは感じない。まあ舞台は豪華なダームの塔みたいなもんだし……。後の作品に比べジャンプアクション要素が強いので苦手な人は大変かもしれない。逆に慣れると移動と戦闘を兼ねた動きになって上手くなった気になってくる。
謎解きの一部はYs Iのものを踏襲しており、古参プレイヤーならニヤリとなる演出が用意されている。また、主人公によって謎解きの解決方法が異なる場面もあり、そのあたり飽きさせない工夫はある。
終始塔の中で動くことになるため、装備の買い替えはない。その代わり道中で入手したクレリア鉱を使って武器を鍛えるという形で強化することができる。さすがイースの民。クレリアの扱いなどお手の物なわけだ。
アクションRPGとして楽しいユニカ編、アクションシューティングで雑魚との戦いは楽だがボス戦はちょっと……なユーゴ編をクリアし、真のルートであるトール編。鉤爪をクレリアで鍛え上げ、悪魔の回廊をブーストの続く限り魔人化で押し通す小細工無用なスタイル。そして塔の頂上で待ち受けるのはラスボスのダレス……を倒したら更にラスボスが……ダーム!鉤爪ではダームは倒せないらしくこれを使えと渡されるのがシルバーソード!……シルバーソード?まあロダの木の根元に埋められるし出てくるけどクレリアで鍛えた武器より強いの……?という疑問が。修復の際にクレリアを使ったか。
ダームを倒しエンディング。地下で長い眠りに入るレアとフィーナ、地上で闇の一族とともに生きていくことを選ぶユニカとユーゴ、イースの騎士に復帰し天空へ帰るトール、再び天へ昇るイース。なのだが、地上で消滅したのに700年後には天空のサルモン神殿にいたザバとダレス。という疑問は残る。まあ消滅だからダームの復活とともに一緒に復活したんだろうきっと。
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。