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イギリス歴史学派 (The English Historical School)

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　世界にベーコンやマコーレーの帰納的、経験論的な手法を与えた国が、いきなりアダム・スミスやデビッド・リカード、ジョン・スチュアート・ミルなどの古典政治経済学者たちによる抽象的な理論構築による全国の席巻をだまって見過ごしたとは考えにくい。実際、そもそもの発端から、古典派理論けの経験論的な反論はイギリス中にわき起こっていた。それが集結したのが「イギリス歴史学派」だ。これはドイツやフランスのお仲間と似てはいたけれど、ちがいもあった。

初期のイギリス歴史学派

• Richard Jones, 1790-1855. -肖像,(1),(2),(3)
  • An Essay on the Distribution of Wealth and on the Sources of Taxation, 1831.
  • An Introductory Lecture on Political Economy, 1833.
  • Literary Remains,
  • アングリカン派司教で、ヘイリーバリーにおけるマルサスの後継者。ジョーンズはリカード派のレント理論、その賃金ファンドのドクトリン、経験論的な中身のなさ、「科学的」普遍性を持つような顔をしたところなどを批判した。手法的には完全な帰納論者だったジョーンズは、その相対主義的理論に進化論的な味わいをつけた――でも楽観的なものではあったけれど。Whewellに大きな影響を与えた。

• William Whewell, 1794-1866.

イギリス歴史学派

• ウォルター・バジョット　WalterBagehot, 1826-1877.

• Thomas E. Cliffe Leslie, 1825-1882

• John Kells Ingram, 1823-1907.(1),(2)
  • "The Position and Prospects of Political Economy", 1878,BAAS
  • History of Political Economy, 1888.
  • まるっきり経済学者なんかじゃなくて、ダブリン大学のギリシャ語教授。フランスの社会学者オーギュスト・コントの支持者だったので、古典派理論の物質主義、イデオロギー、抽象主義、科学主義が大嫌いで、経済学はコント式「社会学」の傘下でもっと制度的・歴史的な扱いをするべきだと主張。ドイツ歴史学派からの影響も大きい。

• Rev, James Edwin Thorold Rogers, 1823-90.
  • History of Agriculture and Prices in England, 1259-1793, 1866-1902.
  • Manual of Political Economy for Schools, 1868
  • "Causes of Commercial Depression", 1879,Princeton Review
  • "Labor and Wages in England", 1879,Princeton Review
  • Six Centuries of Work and Wages, 1884
  • The Economic Interpretation of History, 1888.
  • The relations of Economic Science to Social and Political Action, 1888.
  • The Industrial and Commercial History of England, 1892.
  • ロンドンのキングス・カレッジでのイギリス歴史学者、後にオックスフォード大学でDrummond Chair に就く。ソロルド・ロジャースの最大の仕事は、物価に関する八巻の巨大な定量分析だ。「自由放任」主義の支持者ではあったけれど、古典派の抽象性をいくつかの議論を呼んだ論文で攻撃し、おかげで専門分野で抹殺されそうになる。皮肉なことに、オックスフォードでかれの後任となったのは F.Y.エッジワースだった。

• アーノルド・トインビー　Arnold Toynbee, 1852-1883. -(1)(2)
  • Lectures on the Industrial Revolution in England, 1884.
  • 有名な毀誉褒貶の著しい歴史家。トインビーは歴史的にイギリスの「産業革命」を同定して名付けた最初の人物。かれの独占や寡占についての分析は先見の明があった。手抜きのない歴史家で、帰納手法を採用。社会活動家で人道主義者でもあり、「自由放任」経済政策には反対した。

• Ven. WilliamCunningham, 1849-1919.

• John A. Hobson, 1858-1940

• William J. Ashley, 1860-1927. -(1),(2)
  • An Introduction to English Economic History and Theory, 1888-93.
  • "The Tory Origin of Free Trade Policy", 1879,QJE
  • たぶんドイツ歴史学派にいちばん近いイギリスの思想家。アシュレーは古典派・新古典派の普遍主義と抽象主義を批判。「自由放任」の反対者で、帝国主義と、国家・産業・労働共同主義の支持者でもあった。

• Richard H. Tawney, 1880-1962. -(1),(2),(3)
  • The Agrarian Problem in the Sixteenth Century, 1912. -review
  • The Acquisitive Society, 1920.
  • Religion and the Rise of Capitalism, 1926.
  • Equality, 1930.
  • 経済史家、社会批評家、フェビアン社会主義者。かれの有名な 1920 年の詳論は、過激派文献の古典だ。1926 年の著書は資本主義の台頭下における宗教の役割についての研究で、ウェーバーやドイツ歴史学派に近い。1930 年の著書は、労働組合の政府活動推進の青写真となった。

• フェビアン社会主義者たち

イギリス歴史主義に関するリソース

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