こないだ第 1 回東京 Linux サミットというところにツラを出したとき、会場からの声で「Linux 雑誌やムックはいろいろあるけど、みんな中身がいっしょ。もうちとビジネスをきちんと押さえるとかできんのか」という意見があった。
大拍手。ぼくもそのとおりだと思う。ビジネスだけじゃなくて、硬軟とりまぜてもっと安易でくだらないいろんな便乗雑誌がたくさん出てきてこそはじめて Linux が真に浸透したといえるだろう。だけどこの意見に対して生越さんが「ぼくもいろんな雑誌にそうしろと言うんだけれど、編集の人はみんな『書き手がいないんですよ』というのです」と発言。
ばっかもん、なに言ってやがる(生越さんじゃなくてその編集の人たちね)。書き手なんかいくらもいるだろうに。ビジネスの理論の話がほしけりゃおれが書いてやる。ステージ上でぼくの隣にいた中村満さんも、ほんとうの実務の話ならいくらでも指導すると言ってたではないか。そのものズバリが転がってると思うのが怠慢きわまる大まちがい。ちょっと隣の領域を見るとか、応用のききそうなやつを探すとか、そういう努力をしろよぅ。
あと主催者一味のオリバー・ボルツァーが、エイプリルフールで「Linux の女性誌が出る、Linux セブンが出る」というのを流したと語っていたけど、うーん、アイデアは買うが、女性誌といって真っ先におばさん雑誌『女性セブン』が出てくるって、オリバーせんせいルックスはいいのに、あまりにださすぎない? それが高校生の発想? ほかにいい女性誌がいくらもあるだろうに。
というわけで、 21 世紀に出現すべき Linux 雑誌をいくつか挙げてみよう。もっともっと自由かつ安易な発想で、頭をかかえちゃうようなどうしようもないしろものが続々出てきてくれると、ようやく Linux もいっちょまえって感じ。そしていますぐにでも以下にあげたような雑誌はつくれると思う(売れるかどうかはさておき)。書けるやつだっている。あとは企画力よ。以下の企画はいくらでもパクっていいぞ(んなもんやるヤツいるわけねーか)
なお、以下の内容はほぼすべて出鱈目で、ほとんどが根も葉もないまったくのでっちあげの思いつきなので、真に受けるなよ。ツモリチサトは 100 年たってもこんなことはしません(というか、100 年たってツモリチサトや X-girl が残ってたらなんかこえーよな)。LLUG も、虎の穴開催は来月にずれこむってさ。デートコースも、これじゃゆるすぎ。手も握れませんぞ。ただbis の「ユーロディスコ」だけは、ぼくも最近お気に入りだし実はなかなか Linux とは関係が深い……わけねーだろが。こんな雑誌があったら笑える、というだけの話じゃい。そこんとこ夜露死苦! (1999/04/04)
――ぼくたちは Linux な街に生きている
インストールは、Linux 最大の通過儀礼。ここでの印象一つで、その後の Linux ライフも大きく変わってしまう。だらしない装いでは、どうしてもよけいなパッケージが入り、しまりのないシステムになりがちだ。かといってフォーマルすぎても Linux の遊び心が失われる。アクティブながらも隙のない、究極のインストールファッションを編集部が総力特集!
ストリート感覚あふれる Debian、レトロな Slackware、欧州の格調が香る SuSE ……ディストリビューションは、使う人のライフスタイルを雄弁に物語る。渡部篤郎がディストリビューション別初夏のファッションを着こなす。
金髪なのにおたく顔! すべてが異色の雄腰まさみ。だが、Linux を語るとき、そのまなざしと前歯は厳しさと優しさを兼ね備えた独特の光を放つ。日本の Linux 界筆頭お目付役が、ぼくら若き Linuxer たちに熱く語りかける、起業家精神とビジネスヒントいっぱいの独占インタビュー。
第一回:魚ばっかり喰っていた、あのペンギン女の思い出
男は女で磨かれる。男の作家北方建造が愛と優しさをこめてふりかえる、思い出の Linux 女たちを描いた迫真のノンフィクション・ストーリー。
第一回:Linux で国際感覚を演出!
ぷらっとホーム(秋葉原)を起点に、湯島聖堂をまわってお茶の水ヴォルガへ――フィンランド生まれの OS を機軸に、日本、中国、ロシアと無国籍感覚あふれるデートコースで、彼女のハートをしっかりつかめ!
イルカくんの TurboLinux もよいけれど、女の子ならやっぱりスタイリッシュな Vine(発音はお約束のヴァイィィイン)、よね! しかも 4 月には、みんなの大好きなツモリチサト & ヒステリックグラマー仕様の限定バージョンが登場。デスクトップ一新で、気分はもう春まっさかりです!
一つのディストリビューションにしばられるなんてうんざり! わたしたち、DJ 感覚でディストリビューションも自由に Remix します! ピエール瀧さんの極意を完全公開!
RAID のコツは、1 にも 2 にもディスクの息をあわせること。今月はFlip Flap のお二人が、指導にあたった LLUG のみなさんもビックリの手際のよさで 2 台のディスクを見事に sync! さあ、みんなも負けずにひっついてくるのだぁ〜〜!!
キューティーキッズならみんな知ってるあの噂の Qt で、ついに日本語が使えるんだって! みんなのあこがれ Qt 日本語化の高木淳二さんは、物静かでこんなに優しい方でした!
第一回:雄鼠座(PESTORIA) 待ってるだけのわたしにさよなら。自分の運命は、自分できりひらかなきゃね。あの橋本治にアストロモモンガの奥義を伝えたマダム・ハヤサカが、読者のみなさんにモモンガ占星術アルゴリズムのすべてを公開します。実装も LISP だから、emacs でもバッチリ! これからは占いもオープンソースで決まり!
いま、Linux が熱い。なにが Linux の急成長を支えているのか――理論と実践の両面から徹底的に追及する初の総合レポート。
特別ポール対談:「情報と収益逓増の経済学」ポール・クルーグマン VS ポール・ローマー
「植木屋と盆栽市場:Linux のビジネスモデル」 山形浩生
Linux/ユーロ VS MS/ドル―― OS 戦争の裏にある、欧州とアメリカの経済覇権戦略
ライセンスに気をつけろ:GPL、BSD ライセンスでできること/できないことのすべて
過信は禁物:技術的な優位性とデファクト標準
Plamo Linux がはまったライブラリの罠
敗軍の将兵を語る:
第一回 アンドリュー・タネンバウム「Linux にはいまだに『不可』の成績しかやれないね」
Linux 起業のすべて――ビジネスプランからファイナンシングまで 山形浩生
第一回:キャッシュフローとビジネスプラン
リアルビジネス三段跳び 中村満(ビレッジセンター)
第一回:ベンチャーの極意――銀行はこうしてだませ! 甘い融資担当者の見切り方
現場あってのビジネスじゃぁ! 島川異なり
第一回:イエスマンでは営業失格! リスキーな客はこれで水際阻止!
スクープ! 会長雄腰まさみに MS 疑惑:NT 漬けの暗い過去
JLUG をめぐる金と女のドロドロ構図!
実は文部省の天下り先か! 省庁のなわばり争いに利用される Linux
Linux はほんとうにフリー? GPL に仕掛けられた CIA のおそるべき罠
現役スッチー覆面告白座談会:クセになりそう! BSD 系 3P で絶叫アクメ/デーモンくんの三つ又槍テクでたまらず昇天
人妻衝撃の裸身! 夫の目の前で NetBSD の網縛りに豊満ボディ悶絶
本誌記者が突撃レポート:絶対ばれない高セキュリティOpenBSDプレイ! 吉原とすすき野一押し店はここだ!
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したいゾ! 佐藤江梨子クンの F カップダイナマイトスーパーボディに肉迫!左がかった野次馬と興味本位の無責任誌Penguin Question? が半年の短い命を終えてはや 15 年。だがジル・ドルゥーズの予告どおり、やっとやっと時代は Linux とともにペンギン化しつつある。はやすぎたマイナー雑誌――朝日ソノラマ『リベルタン』、朝日新聞社『0-24』、朝日出版社『モノンクル』(どうしてみんな「朝日」がつくの?)――の残党が、いま奇跡のようにここに結集している。さあ、われらの 15 分を謳歌しよう。歳はとっても成長はしない、不平不満だらけの青臭い八方破れパワーを、腐った野菜のように世間に投げつけようではないか。なお、本誌は 6 号をもって馬に蹴られたようにすっぱり廃刊する。「続けることに意義があるなどという時代は、とうの昔に終わったはずだ」((c)パピエ・コレ)。
マンダ・リン(bis)「『ユーロディスコ』は Linux をイメージして曲を書いたのよ」
Faithless「いま、ライブ用のシステムを全部 Linux で組み替えている」
OVAL/マーカス・ポップ「LinuxPPC にしてからステージでシステムが落ちないのは助かるよ」
リーヌス・トーヴァルズ、ペンギンロゴの思想を語る:「あれはただの貧乏ペンギンじゃない、げっぷ寸前の満腹ペンギンなんだ。そこをまちがえないでほしいな」
「ペリカン主義 VS ペンギン主義:鳥の生態と生き残り戦略」 長澤均(パピエ・コレ)
「カーネル 2.2 に見る「大きな物語」の終焉とエヴァ性」 東浩紀
岩谷:わたしが言っているのはコンピュータそのもののありかたであって、その個々のコンピュータで何をするかという応用機器話じゃない! そういうのを中村さんが問題になさった時点で話はずれているんです!
中村:あのねえ、人はすべて何かをする応用機器としてコンピュータを使うんですよ。そんな現実に使う場面ぬきで抽象的にコンピュータを語ってどうするんですか。そしたらあなたの GUI 批判ってのは、ありゃなんですかい。GUI は応用機器で初めて問題になってくるんじゃないんですか!
地球の果てでダンス:世界レイヴ事情 清野栄一
ペンギン科学の系譜:科学書総まくりレビュー 森山和道
知性の進化と人類の未来 山形浩生
ペンギンアーティストインタビュー 四方幸子
第一回 Tyrell Hungary「いや、ハンガリーではもともとだれもソフトにお金なんかはらわないんだ。Linux の魅力はそんなことじゃない」
ペンギン屠殺映画レビュー:動物虐待映画の数々 柳下毅一郎
第一回:トッド・ブラウニング「フリークス」