今日はちょっと外に出かけて考え事をしたかったので、近くの(といっても、2キロくらい離れていますが)小石川植物園に出かけてきました。
この小石川植物園は東大の付属施設で正式名称は「東京大学大学院理学系研究科付属植物園・本園」というちょっと長い名前がついています。昭和な人は小石川養生所と聞くと、「大岡越前」の榊原伊織を思い出す人も多いかもしれません。
この植物園は日本でもっとも古い植物園であるだけでなく、世界でも有数の歴史を持つ植物園の一つです。約320年前の貞享元年(1684)に、将軍職に就く前の徳川綱吉の白山御殿の跡地に徳川幕府が作った「小石川御薬園」がこの植物園の遠い前身であり、園内には長い歴史を物語る数多くの由緒ある植物や遺構が今も残されています。その中には8代将軍徳川吉宗の時代に設けられた「養生所(あるいは施療院ともいう)」の井戸もあります。明治10年に東京大学が設立されると共に、直ちに附属植物園となり一般にも公開されてきました。
一般の入園には植物園の向かいの商店で330円の観覧券を買う必要があります。入口ではなく、向かいの商店でしか券が買えないのがちょっと不思議ですが、何か歴史的な経緯でもあるんでしょうか。ちなみに、年間パスはないようですが、終身パス*1があるとのこと。
展示施設ではなくれっきとした大学の研究施設ということもあり、一般的な施設にありがちな順路というものはありません。というわけで、気の向くままに園内を巡っていきます。全体的に雑然と植物が植えてある感じなのですが、日本庭園の方は比較的良く整備されていて、旧東京医学校本館*2の建物が良く目を引くのですが、こちらは現在休館中ということで入る事ができませんでした。
花をつけている主な植物は、つつじ、藤、オオアマナ、ハンカチの木あたりでしょうか。特にハンカチの木は初めて花が咲いている所を見ましたが、これは面白いですね。また、園内には養生所の井戸の他、万有引力を発見したニュートンのリンゴの木やメンデルの法則を発見したメンデルのブドウのクローンなどの歴史的なものも多くあって、花がないシーズンでも楽しめます。普通の公園のように、園内でお弁当を食べたりしている家族連れも多く見られました。
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