これまでESXiに乗せるマシンはESXi上で最初から構築したものか、他のESXiから持ってきたものだけでやってきたのですが、今回はちょっと故あって物理サーバのイメージをそのままESXiに持っていく必要があったのでVMware vCenter Converterを使ってP2V(Physical to Virtual)に挑戦してみました。VMware vCenter ConverterはVMWareのサイトから無料でダウンロードできます。
VMware vCenter Converter は、大規模な変換の管理と自動化が可能な、堅牢なエンタープライズ クラスの製品です。 VMware vCenter Converter は、あらゆる P2V (物理から仮想) および V2V (仮想から仮想) の移行プロジェクトに活用できます。 VMware vCenter Converter の無償ダウンロード
結論から言うと特に問題なく移行することができました。ちょっと前はHDDをそのまま他のPCに移植したときと同じように、P2Vをかけるとデバイスが認識されなくて不明なデバイスだらけになかったりと、いろいろと厄介なことが多いような気がしていたのですが杞憂でした。そのあたりはツールもだんだん賢くなっているんですね。
以下、移行メモ。
† 0. VMware vCenter Converter Standalone をインストール
移行したいマシンにVMware vCenter Converter Standaloneをインストールするのが一番楽だと思います。
インストーラーに沿って進めるだけですが、ユーザーにAdministrator権限が必要なので注意。インストーラーが適切なエラーメッセージを吐いてくれないので、始めにここでハマりました。
† 1. VMware vCenter Converter Standalone を起動する
† 2. 仮想化する物理マシンの選択
「Select source type」を「Powered-on machine」にセットし、下部のラジオボタンを「This local machine」にする。
† 3. サーバ情報の入力
「Select destination type」を「VMWare Infrastructure virtual machine」にセットし、下部のフォームにサーバのIPアドレス、rootのアカウント情報を入力する。
† 4. 構成のカスタマイズ
仮想化後の構成のカスタマイズができる。物理マシンのメモリが大きかったり、サーバー側に複数NICがあるような場合にはメモリ量や接続するNICに注意したほうがいいです。また、HDDについてはパーティションごとに移行対象を選べるので、必要のないパーティションを除外したり、Thin Provisioningを選択することも可能です。
† 5. 構成の確認
† 6. 完了するまで待つ
あとは完了するまで待つだけです。完了するとRunningがCompletedになります。完了を確認したら、ESXi側のインベントリにマシンが追加されているはずなので、起動してやればOKです。
Windowsの場合には構成の大幅な変更があったということで、OSの再アクティベーションを求められるので再度シリアルを入力したりする作業が必要になると思います。
† 2010/12/13追記 (LinuxマシンのP2V)
最新版のVMWare vCenter Converterはインタフェイスが日本語になりました。
また、LinuxのP2Vもほぼ同様の手順で実行可能です。あらかじめ対象となる物理マシンに対してrootユーザー(パスワード認証)で外部からsshできるように設定しておく必要があります。具体的にはPermitRootLoginがyesに設定されているかチェックすればよいと思います。
/etc/ssh/sshd_config
ちなみに移行中にpsで確認すると、P2Vは内部的にはtarを使って行われているのが確認できます。
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