作業用大型機器から爪楊枝の制作まで、海外を合わせても数十のビルを持つ、巨大複合企業“帝国創世新社”。
その本社警備部に在籍していた斉藤剛史は、突如“ファンタージェン部門”への出向を言い渡される。
コンピューター制御の最新設備を導入した、夢と冒険のハイテクテーマパーク “ファンタージェン”。
そこでの警備は普通の警備ではなく、テーマパーク内を騎士のコスプレをして行うものであった。
慣れない格好に戸惑いながらも、可愛い女性キャスト達に囲まれた職場を楽しむ斉藤。
だがそんな折。同僚であるカストーディアルキャスト (清掃員)が、施設の誤作動により事故死する。
その後、送り付けられてきた1通の殺人予告とも取れる謎のメッセージ。
深い眠りの墓所から私は目覚めさまよう。
神との絆を断ち切るため、失われた花婿を再び愛するため、
その心臓にたぎる鮮血を飲み干すために。
湧き上がる疑心と、広がる噂。
パークの管理システム “MAOS”を作り上げ、パーク完成目前にして失踪した天才設計技師・草加部総一郎の仕業なのか?
徘徊する白い影。それは過去、パーク内で自殺を遂げた少女の怨念か?
そして一切の手がかりもないまま、第2の犠牲者が・・・。
警告とばかりにMAOSにより崩壊するアトラクション。人々の安全を守るはずであるMAOSが絡み頻発する事故。
犠牲者はふたりでは終わらない。
パーク全域を管理するMAOSは完全に乗っ取られ、ファンタージェン全域を狩猟場とした殺人ゲームが始まった。
誰が? 何のために?
斉藤は次々と発生する殺人を阻止し、ファンタージェンの裏に隠された謎を究明できるのか?
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