海に身を投げた貴女を救ったは、
この世にいるはずのない、恋しい人の幻。
逢うことの叶わない、誰よりも愛おしいその人が
貴女の心と体を欲するその時、
この世でもっともいたわしく、しかし奇跡に満ちた逢瀬が始まる――。
「あの日挙げるはずだった祝言を」
海が啼く。幻ではないと。
海が吼える。
抱き合い溶け合い、
その愛のまま情熱のままにひとつになってしまえと。
体を突き抜ける、海の泡と快楽と熱情。
あの日身に付けるはずだった、白無垢を脱ぎ捨て。
美しい黒髪を乱れさせ。
愛する人の腕の中で、
貴女はどこまでも咲き乱れる――。
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