事故はつねに起こる。最悪の危機を回避するのは、彼ら宇宙を拓く現場の者たち……
待望の宇宙土木SFシリーズ、驚愕の書き下ろし最終エピソードを加え、25年の時を経てついに完成。
月の地下交通トンネル、火星の与圧ドーム、水星の射出軌条、木星の浮遊工場……
太陽系の開発現場で前例のない事故が起こるとき、現場の技術者たちは知恵と勇気で立ち向かう。
驚愕の太陽系創造神話、誕生。
1988年に「コペルニクス隧道」他の3編が発表されながら掲載誌の休刊もあり長らく凍結されていた連作短編シリーズが、
2010年、大森望責任編集のアンソロジーシリーズ『書き下ろし日本SFコレクション NOVA』で再開。
「思わず感涙にむせぶ人も多いだろう。谷甲州の宇宙土木SFシリーズ、奇跡の復活である」
(シリーズ最新作に寄せられた大森望解題より。『NOVA3』掲載)。
そして第1話発表より四半世紀を経て、大幅改稿とともに驚愕の書き下ろし最終話を得て、ついにその壮大な物語が全貌を現す。
「作者が予測できなかったくらいだから、読者諸賢にとってはなおのこと予想外の物語になったと確信している」----谷甲州
【収録作品(全7話)】
「コペルニクス隧道」「極冠コンビナート」「熱極基準点」(初出『小説奇想天外』、大幅改稿)、
「メデューサ複合体」「灼熱のヴィーナス」「ダマスカス第三工区」(初出『NOVA』)、
「星を創る者たち」(書き下ろし)
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