美しく雄大な里山風景が広がる百目鬼村。百目鬼家の座敷に村人が集まって定例の御前会議。村人たちの小競り合いをズバズバさばいていく総領のミキ。「隣の柿の木が邪魔だ!」「お前の家の桜の木も邪魔だ!」と隣人たちが悶着すると「そんなら 2 本ともあたしがぶった切る!」と喝破。たじろぐ村人に、「花が咲き、実を結ぶ季節も、そうでない季節も楽しんでこその人生だ」と諭すと、庭木のことで揉めていた 2 人の気持ちが不思議とおさまっていく…。
そして、村長から「おらだおらだ詐欺」の発生が伝えられると、村で暮らすヨネと孫の達也が現れる。達也は、ヨネが詐欺で 50 万円をだまし取られたと言い、“村の積立金”から補償してほしいと訴える…。詐欺被害を大ごとにしたくないヨネと、何としても村の積立金を欲しがる達也。思案の末、ミキは支払うことを決める。
その後、積立金を受け取りに達也がやって来ると、ミキは「東京で友達はできたか?」と尋ねる。「それなりに…」と達也が答えると、ミキは「本当の友達か?」と畳みかける。村のあちこちにかかってきた詐欺電話の主は方言を使いこなし、村の事情にも精通していたのだ。「おらだおらだ詐欺をやったのは達也だね?」ミキは鋭く問い詰めた…。
ミキが散歩に行こうとすると、決まって付いて来るのが孫の亜子。
愛らしく自然が大好きな6歳児だ。母の由真と父とともに横浜で暮らしていたが、百目鬼村に越してきた。しかし、ある時、何かを隠しているようで…。ミキは何に気づいたのか?
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