ある雨の晩、不審な2人の男性が日本橋兜町の下水道から現れた。しかし、男性の1人は突如苦しむようなうめき声を上げるとピストルを発砲し始め、着ていた衣服と大量の麻薬を残してその場から忽然と姿を消してしまう。
警視庁の富永は、遺留品から消えた男性の正体がギャングの一員・三崎であることを突き止め、彼らが麻薬密売を目論んでいると推理し、三崎の情婦であるキャバレー「ホムラ」の歌手・新井千加子に接触してきた男性を逮捕する。しかし、男性の正体はギャング関係者ではなく、富永の友人である城東大学助教授・政田だった。政田は突如として消え去った三崎は大量の放射性物質を浴びて「液体人間」と化したのではないかという仮説を立てており、「死の灰を浴びた第二竜神丸の船員が液体人間と化していた」という証言や強い放射線を浴びせたカエルが液体化するという実験結果、永代橋付近で見つかった第二竜神丸の浮き輪などの証拠を提示するが、富永ら捜査陣は証拠不十分だと断じて信じない。そんな中、千加子の周りでは彼女を襲おうとしたギャングが消失するなどの怪事件が起きる。
捜査は行き詰まると思われたが、千加子の証言から「ホムラ」のボーイ・島崎が事件に関係している可能性が浮上したため、警視庁は築地に警官隊を集め、「ホムラ」の一斉摘発に踏み切る。しかし、それと同時期に隅田川から液体人間が上陸し、「ホムラ」の踊り子や刑事、そして島崎が液体化させられてしまう。ようやく事の重大さに気付いた捜査陣は政田や彼の師・真木博士の意見を取り入れ、隅田川付近の下水道にガソリンを流して火を放つことにより、液体人間を全滅させる作戦を実行する。
一方、政田と千加子はいつしか恋愛関係になっていたが、兜町の事件で三崎の相棒だったギャングの一員・内田が千加子を拉致し、彼女を連れて下水道内に隠した麻薬を回収しようと企む。内田は液体人間に襲われて消滅したが、千加子は液体人間とガソリンの炎という二重の脅威に晒される。しかし、政田と富永率いる捜索チームが下水道へ飛び込んだ結果、千加子は無事に救出される。
隅田川沿岸を炎に包み込むほどの猛火により、液体人間は全滅した。だが、真木博士は「もし地球が死の灰に覆われて人類が全滅したとき、次に地球を支配するのは液体人間かもしれない」と語るのだった。
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