小さな港町の田舎で生まれ育った主人公の湊(みなと)
小さなコミュニティで少し息苦しいと感じていた。
口下手な湊は小さい頃から友達らしい友達もおらず、海を眺めてはひとりぼっちで過ごしていた。
そんなある日、いつも通りに海を眺めていると声が聞こえて「どこからだろう」と思っていると海の中からひょっこりと顔を出すリュカと出会う。
不思議な出会いだと思ったものの、人懐っこくて話上手なリュカと次第に仲良くなっていく。
息苦しいだけだと思っていた湊だったが、リュカと出会ってから毎日が楽しいと思えてきた。
そんな日常を送っていた湊はある日リュカに「一緒に遊ぼう」と誘われる。
海以外のどこかで遊ぶのかと思って了承すると、ざぶんと海に引きずり込まれた。
泳ぐことのできない湊は死を覚悟したけれど、リュカとの毎日が楽しかったから生きたいと思い抗う。
落ち着くように言うリュカの声が湊の耳へと届き、支えられていることに気がついた。
そこでリュカの下半身が人間のものではないことに気づく。
一緒に遊びたいと誘うリュカに、潜るどころか泳ぐことすらできないとリュカに説明すると、いいことを思いついたとリュカが提案してきたのが「キスをする」か「血を飲む」ということだった。
そこで湊が選ぶ選択とは―――。
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