東京の神田で武藤銀次が営む居酒屋は、友人の平賀と葉瑠の常連客がいるものの閑古鳥が鳴いていた。ある日、馬喰町にある孤穴稲荷で参拝、雨宿りをしていたところ拝殿の中にあった井戸に落ちてしまい、井戸から出てみるとそこは江戸時代であった。町で迷っていた銀次だが焼き鳥の匂いにつられ、膳奉行である長谷川主税、長谷川平蔵宣茂兄弟の屋敷に立ち入り、焼き鳥を食べてしまった。徳川家斉から、江戸中の屋台、料理茶屋の番付表(飯科帳)を作ることを命じられていた長谷川主税は銀次が焼き鳥を盗み食いしたことを知り、それに目をつぶるかわりに銀次は飯科帳を平蔵と共に作っていくことになる。
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