高校生である光井天星は亡き祖父が弾いていたアコースティックギターを引っ張り出して練習してみるのだが、どうにも上手くいかない。実は祖父である浩(こう)は大の音楽好きで生前よく天星をギター演奏に誘っていた。しかし、天星は悉く浩の誘いを断り続けていた。このままでは文化祭において演奏したとしても笑いものにされるだけだし、誰も集まってくれないと悟った天星は思い切って福岡放送のバラエティ番組「ナンデモ特命係 発見らくちゃく!」に文化祭を盛り上げたいという思いだけで依頼のハガキを出す。そこで番組ディレクターの藤谷と出会うことで、天星は文化祭を盛り上げることではなく、何故か亡き祖父である浩の過去を調べることになる。
亡き祖父・浩は亡くなる前にひとり残されてしまう祖母の康子が寂しくならないようにとの配慮から家の至るところに手紙を隠していた。自分の行くところにいつもついてきては笑い者にされていた祖父を時に疎ましく思っていた天星はこれまでの祖父に対する考えが間違っていたことに気づかされる。そして、何度断っても懲りずにギター演奏に誘ってくれた祖父の本当の理由とは何だったのかを知ることになる。
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