ひょんなことから女と女房に捨てられ、江戸に居場所がなくなった喜多さんと弥次さんは、東海道を西へ『お伊勢参り』にかこつけた”自分探し”の旅に出ます。
二人は小田原、箱根、三島、府中――大井川を越え浜松宿と、東海道の有名宿場で騒動に巻き込まれます。この騒動の火種を撒いているのが、密かに二人をつけて旅をする十返舎一九――そう、作者の十返舎一九が劇中に出てくる本作は、『東海道中膝栗毛』の誕生を描く物語でもあるのです。
お話は一話完結で、毎話旅先の“いい女”が女性ゲストとして登場。二人は女性の気をひくために、公儀隠密になったり、お化けになったり、フンドシを被ったりと、何でもやります。
恋あり、涙あり、笑いあり、コスプレあり、そして活劇ありと、若い世代の初・時代劇にうってつけのポップでアバンギャルドな作品を目指します。
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