『女は嫌い』
男の前では上目遣いで小首を傾げるくせに
やれ「どの男を食った」だの「あいつは他の男と繋がるための踏み台」だの
ドブみたいな本音を裏垢に書き連ねる汚い生き物だから
そんな女ばかりが目につく世界で、そんな女達が"パパ"から貰ったお小遣いを
横流しに貢がれながら、見たくないものには蓋をして、綺麗な歌をうたって暮らしていた。
ある日、泥酔したバンドの先輩に無理矢理連れられて入った風俗店で
「新人です」と萎縮しながら出てきたのは、アパートの隣に住む女の子だった。
地味で、清楚で、きっと真面目な良い子に違いないと思っていた女の子だった。
「あん、た…。……いや…あの…あぁ、いきなりすんません…
……え、っと…。俺のこと、わかり、ます?」
気が動転してカッスカスに擦れた声。
それが初めて交わした言葉だった。
more...大家将 風俗で奨学金を返そうとする女の子と、隣に住むろくでもないバンドマンの話。 标注为
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